田中(仮)は軽く食す=軽食
「ありがとうございましたー」
コンビニ店員の人のきちんとした、呼び掛けはいいものだ。
特に、エイトイレブンとコーソンはちゃんとしていると思う。
逆に、その点でワーストなのは、フレンドリーマート(仮名)はあまり、いい思いをしたことはない。加えて、袋詰めもメチャクチャで、アルバイトだから仕方ないとは思うけど……。
しかし、俺的フライドチキンランキングは、第二位で悪くはないものだ。加えて、寿司があるのもいい点だったが、なんだか、対抗勢力として、コーソン(仮名)がなんか、同じようなラインナップの寿司を登場させたが、さて、気になるものだから、食してみたいものだなぁと思う。
さてと、
グルルゥグルルゥグルルー
このまま、ずっと考え事をしていると、ゲームに夢中になるのと同様に、ずっと朝まで考え続けてしまう可能性もあるから、
今、優先すべきことそれは……
「いただきます」
手を合わせて、先程の言葉をのべて、ひとまず、軽い食事をする。
空腹の時の運転は確かに、判断力も落ちているところだろうから、少しは食べていた方がいいかもしれないので、
胃のなかには、先程三位といっていたコンビニのチキンと、肉まん、そして、フランスからのオレンジ炭酸水を飲むことを考え、それを食す。
ただ、それだけだと物足りない気がせんでもないが、かといって、甘と酸っぱのコラボレーションは家でじっくり堪能するとして、今は少しのおつまみタイムといったところかと思う。
口のなかに頬張ると心の中でつかの間の笑みが漏れる。
うまいと、
いや、うまいだけでは物足りない言葉の続きが醸し出される。
たかが、三位だといってはいたが、どのコンビニでも、チキンというものはなくてはならない存在、
溢れだす肉汁、醸し出す、中東の香辛料を求めてきたヨーロッパ人の気持ちがわかる気がする。
確かに、保存のために用いたものが、今では、肉のアクセントをつけるために用意されてるものだということ、肉が主役という役どころであるが、チキンという作品に肉以外の材料の脇役が、一位ほどではないが無難に表現されてる、中々悪くないものだと思った。
あと、この後の肉まんがうまく感じるのはやはり、飲み物だということを忘れてはならない。
ゴクッと乾いた喉を潤すと同時に、先のチキンという作品が舞台に幕を下ろすためのカーテンとなって、役に立ってくれたのが、
この炭酸水だ。
これはただの炭酸水ではなく、オレンジの炭酸水、かつ、フランスで人気の飲み物を日本で売ったものであるのだが、これがまた、スッキリとしたのど越しで、脂っこいもの、すなわち、
おつまみ系のものとよく合うのだ。
「クー、上手い」
車の中で心の声が思わず出る。
幸い、夜遅くもあり、周りに人がいないことを確認して、安心し、次の作品を見ることにする。
肉まん、これは中華料理の一種だが、コンビニの肉まんも、中々のものだと思う。
何せ、もっちりとした、食感を与える生地と、肉のあんが、なかなか上手く、噛み合ってるのだ。
しかも、肉は固くすぎず、食べやすい、ものであり、それにタレが含まれてるため、俺は思う、そうこれは、ビックサイズの餃子なのだと……
と言った感じで、食に関することを述べてみたわけだが、
単純に上手いと言えば、よかったのかなぁって俺は思わず、考え過ぎる性格を恥ずかしく思う。
まぁ逆に考えれば、長所かもしれないのだが……
おっと、こんな時間、
俺は再び車を走らせ、家に帰ることにし、
夜がいっそう深くなったことに不安を感じつつ、
ラジオをかけることにし、
不安を取り消そうと努力している俺であった。