仮面
世間では
自分の好きなの仮面を被って
おどけて
ふざけて
笑って
泣いて
喜び
哀しみ
怒り
主張する
自分も相手も仮面を被って
お互い誰でもなくなり
激しい喜怒哀楽のぶつかり合いも
扱いはお手の物に
しかし、そのうち仮面は怒り顔
顔も性別も何もかも隠したまま
自分は
自分が
自分で
自分なんだと言い張る
誰も聞いていなくても
言い張り続ける
そうしていつか仮面の向こうに
人間が居るという単純な事まで
忘れてしまう
人が人である事を忘れてしまうとは
なんて虚しく
愚かなことだろう