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The Resistance of Tochigi  作者: 宇曽川 嘘
第1章
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プロローグ

「頼む、母さん!俺を私立に行かせてくれ!」

もう何度目だろうか。叶うはずもないと分かっている願いを、それでもタクヤは叫ばずにはいられなかった。

「勉強だけの高校3年間なんてまっぴらゴメンだ!そうやって必死に勉強したって、結局私立のやつらに良いように利用されるだけなんだから!」

そんなこと言わないで!と母はか細い声を震わせた。母をこんなに困らせるとは我ながら親不孝だ、と自責の念に駆られる。

「うちが貧乏なのはあなただって分かっているでしょう?あの人がいなくなってから、私が一人でこの家を支えて、ただでさえ家計が厳しいの。それなのに公立の100倍の学費を払って私立に行かせるとこなんて、私にはできないわ……」

そんなことは、分かっていた。

タクヤは私立高校の願書を破り捨て、「栃木第三高校」の願書にペンを走らせた―――。


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