第2話「廃校の音楽室」
その夜、蓮は自分の部屋でスマホを開いた。
両親は居間でテレビを見ているし、妹のさくらはもう寝ている。
「旧校舎 水原町 心霊」
検索窓にキーワードを入力する。
結愛との約束まで時間があったが、事前に情報を集めておきたかった。
検索結果がずらりと並んだ。
心霊スポットを紹介するサイト、体験談の掲示板、YouTubeの動画まで。
『水原町の旧校舎で心霊現象!音楽室のピアノが勝手に……』
蓮はその記事をタップした。
『昭和55年に廃校となった旧水原小学校。地元では有名な心霊スポットとして知られている。特に音楽室では、夜中にピアノの音が聞こえるという証言が多数寄せられている』
蓮はスクロールして続きを読んだ。
『関係者によると、廃校直前に音楽教師が校内で急逝。その後から怪奇現象が報告されるようになったという』
蓮の背筋がぞっとした。
やっぱり音楽教師の霊がいるのか。
次に、YouTubeで「旧校舎 心霊」と検索してみた。
いくつかの動画が出てきたが、どれも再生数は少ない。
1つの動画を開いてみると、高校生らしい男の子が暗がりの中で撮影していた。
「えー、今から例の旧校舎に突撃してみます!」
画面は真っ暗で、懐中電灯の光だけが頼りだった。
「うわっ、何か聞こえた!」
男の子は大袈裟に驚いていたが、蓮には演技に見えた。
本当に霊がいるなら、もっと違う反応になるはずだ。
蓮は一通り動画を見てから閉じた。
ネットの情報だけじゃ限界がある。
(電柱にいるおばあちゃんの幽霊は何か知っているかな、聞いてみよう)
蓮は部屋を出た。
「ちょっとコンビニ行ってくる」
居間にいる両親へ声をかけて家を出た。
夜の電柱の前に立つと、おばあさんの霊がいつものようにそこにいた。
「あら、こんな時間にどうしたの?」
優しい声で話しかけてくれる。
「実は、明日旧校舎のところへ行くことになって……」
蓮は事情を説明した。
結愛のYouTube活動のこと、霊スポット巡りの約束のこと。
「あらあら、それは心配ね」
おばあさんの霊は困ったような表情を見せた。
「旧校舎の音楽教師さんは基本的には優しい方よ。でも……」
「でも?」
「他にも悪い霊がいることもあるの」
蓮は身を乗り出した。
「どんな霊ですか?」
「まず、物にあたる霊」
おばあさんは数を数えるように指を折った。
「怒りが強くて、椅子を投げたり、窓ガラスを割ったりする。音楽教師さんのピアノを勝手に叩いて荒らすこともあるの」
蓮はごくりと唾を飲んだ。
「次に、ストーカーする霊」
心底嫌そうな顔をして答えるおばあさん。
「ストーカー?」
「気に入った人間に付きまとう霊よ。特に若い子が好きみたい。一度気に入られると、家まで付いてきちゃうの」
蓮の顔が青くなった。
結愛が気に入られたらどうしよう。
「最後に、人の体力を奪う霊」
おばあさんの声が少し深刻になった。
「この霊が一番厄介ね。人間の生命力を吸い取って、自分の力にする。長時間いると、とても疲れて動けなくなっちゃうの」
蓮は震え上がった。
こんな危険な霊がいる場所に、結愛を連れて行くなんて。
「でも、大丈夫」
おばあさんは蓮の不安を察したように微笑んだ。
「あなたには霊感がある。危険を感じたらすぐに逃げなさい。悪霊がいる時は肌が急に寒くなるわ。それに……」
「それに?」
「音楽教師さんは本当に優しい方。きっと守ってくれるわ」
蓮は少し安心した。
でも、まだ不安は残っている。
「何か、対策はありますか?」
少しでも情報を聞き出そうと蓮は質問する。
「決して一人にならないこと。二人でいれば、悪い霊も近づきにくいの。それと、塩を持っていきなさい。あとは――」
おばあさんはすらすらと霊に効くアイテムを教えてくれた。
神社の水も効くと聞いたので、早起きして朝ペットボトルに入れておこう。
おばあさんは蓮の手を見つめた。
「あなたの大切な人を守りたい気持ち、とてもよく分かるわ。でも、無理は禁物よ」
蓮は深くうなずいた。
「ありがとうございます、おばあちゃん」
ペコリとお辞儀をして急いで家に帰っていく。
あまり遅いと両親に心配されかねない。
「気をつけてね」
おばあさんの霊は心配そうに手を振った。
家に帰る途中、蓮は考えていた。
用意するのは、塩と神社の水、あとはお香や米、御守りが必要だな。
そして、絶対に結愛から目を離さない。
(僕が守る)
蓮の決意は、さらに固くなった。
翌日の昼休み、結愛は興奮していた。
「蓮、見て見て!」
結愛はスマホの画面を蓮に向けた。
メモアプリに撮影予定が整理されている。
『今日の撮影計画』
『・時間:放課後4時〜5時』
『・場所:旧校舎(特に音楽室)』
『・狙い:本物の怖い体験』
『・機材:スマホ、ライト、予備バッテリー』
「準備万端だね」
蓮は苦笑いした。
「当然よ!これで私のチャンネルも変われるチャンスだもの!」
結愛の目がキラキラしている。
蓮は複雑な気持ちになった。
昨夜ネットで調べた情報が頭をよぎる。
音楽教師の霊、ピアノの怪奇現象。
もし本当に何かが起きたら……。
「蓮?」
結愛が心配そうに蓮を見ていた。
「なんか緊張してない?大丈夫?」
「え?あ、大丈夫」
蓮は慌てて微笑んだ。
「ちょっと緊張してるだけ」
「蓮が緊張するなんて珍しいね」
結愛はクスクス笑った。
「いつも冷静なのに」
冷静。
確かに蓮は、霊を見慣れているせいで客観的に冷静沈着でどこか大人びた雰囲気がある。
けど、今回は違う。
大切な人を危険な場所に連れて行くのだから。
内心バクバクと心臓の鐘は早く打たれる。
「まあ、なんとかなるよ」
蓮は結愛に言い聞かせるように言った。
と、同時に自分にも言い聞かせている。
放課後、蓮は教室で結愛を待っていた。
リュックの中には、昨夜と今朝の準備で集めたものが入っている。
塩の小袋、神社の水を入れたペットボトル、お香、米、御守り。
(これで本当に大丈夫だろうか)
「お待たせ!」
結愛が撮影機材を抱えて教室に入ってきた。
スマホ、ライト、予備バッテリー、それに小さな三脚まで。
「機材多くない?」
「だって、ちゃんとした動画にしたいもん」
結愛は嬉しそうに答えた。
「行こう!」
結愛の待ちきれない気持ちを蓮も感じていた。
旧校舎は、町の外れにあった。
新しい学校から歩いて20分ほどの場所。
周りには田んぼと山しかない。
「うわー、本当に廃校って感じだね」
結愛は興奮した声を上げた。
確かに、旧校舎は見るからに古かった。
木造の2階建て、ペンキは剥がれ、窓ガラスの一部は割れている。
敷地を囲む金網には「立入禁止」の看板がかかっていた。
「立入禁止って書いてあるよ」
蓮は心配そうに言った。
「大丈夫!みんな入ってるよ、ほら」
結愛は金網の破れた部分を指差した。
確かに、人が通れるくらいの穴が開いている。
「YouTubeの動画でも、みんな普通に入ってたし」
蓮は迷ったが、結愛の決意は固そうだった。
「分かった。でも、絶対に僕から離れないで」
「はーい」
結愛は軽く返事した。
二人は金網の穴をくぐって敷地内に入った。
蓮は周りを見回した。
今のところ、霊の気配は感じない。
でも、建物に近付かなければどうなるか……まだ、分からない。
「よし、撮影開始!」
結愛はスマホを取り出した。
「えーっと、皆さんこんにちは!ゆあです!」
結愛の声が廃校の静寂に響いた。
「今日は特別企画!本当の心霊スポットに来ちゃいました!」
カメラが旧校舎の外観を映す。
「ここは水原町の旧校舎。昭和55年に廃校となった、水原町にある中でも有名な心霊スポットです!」
結愛は実況に慣れているようで、カメラワークも安定している。
「今日は心強い助っ人、蓮くんと一緒です」
カメラが蓮の方を向いた。
「あ、えーっと……」
蓮は慌てて手を振った。
映るのは想定していなかった。
「蓮くんは冷静だから、私が怖くなったら助けてもらいます」
結愛はにっこり笑った。
「それでは、いよいよ建物の中に入ってみましょう!」
今更ながら実名でYouTube配信は如何なものか。
ライブ配信ではないのが唯一の救い、あとできっちりと編集してもらわなければ。
旧校舎の玄関は開いていた。
扉そのものが朽ちて、隙間だらけになっている。
「わー、本当に廃校って感じ……」
結愛は興奮と不安が入り混じった声で実況を続けた。
蓮が建物の中に入った瞬間、ぞくっとした。
肌が急に寒くなった。
(おばあちゃんの言っていた……悪霊がいる時は肌が寒くなるって)
蓮は警戒した。
でも、結愛には気づかれないようにしなければ。
「廊下が長いね」
結愛はライトを照らしながら歩いていく。
廊下の両側には教室が並んでいる。
窓から差し込む夕日が、埃の舞う空間を照らしていた。
「あ、音楽室ってどこだろう」
結愛は案内板を探した。
「確か2階だったはず」
蓮は答えた。
ネットで調べた情報だが、実際に霊の気配も2階の方から感じる。
「2階に行ってみよう!」
結愛は階段に向かった。
蓮は結愛の後ろを歩きながら、リュックの中の塩を確認した。
いつでも取り出せるように準備しておく。
階段を上がる途中、蓮は振り返った。
1階の廊下に、薄っすらと人影が見えた。
(誰か……いる)
でも、結愛は気づいていない。
蓮は何も言わずに、結愛の後を追った。
「あった!音楽室!」
結愛は2階の廊下の奥で立ち止まった。
『音楽室』と書かれたプレートが、斜めに傾いてドアに掛かっている。
「いよいよですね……」
結愛の声が少し震えている。
怖いというよりかは緊張に近い声色だ。
「大丈夫?」
蓮は心配そうに聞いた。
「大丈夫!これが私の求めていた本物の怖さよ」
結愛は自分に言い聞かせるように答えた。
音楽室のドアは半開きになっていた。
中は薄暗くて、よく見えない。
「入ってみましょう」
結愛がドアを押し開けた。
音楽室の中は、思ったより綺麗だった。
机や椅子は散らかっているが、ピアノだけは中央にきちんと置かれている。
「おー、ピアノがある!」
結愛はライトでピアノを照らした。
「このピアノが勝手に鳴るって噂なんですよね」
カメラの画角をピアノに集中している結愛に対して、蓮は部屋の中を見回した。
霊の気配が強くなっている。
特に、ピアノの周辺から。
(音楽教師の霊がいる)
でも、今のところ悪意は感じない。
おばあさんが言っていた通り、優しい霊のようだ。
蓮にはピアノの前に立つ霊が見えた。
見た目は50代の男性。
身だしなみがきちんとしている霊だ。
50代くらいの男性。きっと音楽教師だ。
優しそうな表情で、結愛を見ている。
この霊からは肌の冷たさが感じられない。
ここは見守るだけで大丈夫かな。
「ピアノに近づいてみましょう」
結愛はカメラを回しながらピアノに歩いて行った。
その時、ピアノの蓋がゆっくりと開いた。
「うわあああ!」
結愛は初めて本当に驚いた声を上げた。
「今、ピアノの蓋が勝手に!」
カメラが揺れて、映像がぶれている。
そして、ピアノが鳴り始めた。
美しいメロディーが音楽室に響く。
ショパンの「別れの曲」だった。
「ピアノが……勝手に弾いてる……」
結愛の声が震えている。
でも、それは恐怖だけじゃない。
感動も混じっているようだった。
「すごく綺麗な音……」
音楽教師の霊は、結愛の反応を見て微笑んでいる。
きっと、自分の演奏を聞いてもらえて嬉しいのだろう。
曲が終わると、ピアノの音が止んだ。
音楽室が再び静寂に包まれる。
「今の……録れてる?」
結愛は慌ててスマホの画面を確認した。
「録れてる!完璧に録れてる!」
結愛の顔が輝いた。
「これよ!これが私の求めていた本物の怖さ!」
蓮は複雑な気持ちだった。
結愛が喜んでいるのは嬉しい。
でも、本当の危険はこの人じゃない……もっと別の存在がいる。
その時、音楽室の温度が急に下がった。
蓮の肌が冷たくなる。
おばあさんが警告していた現象だ。
(悪霊が近づいてる)
蓮は慌てて辺りを見回した。
音楽教師の霊も、何かを警戒するような表情になっている。
廊下から足音が聞こえてきた。
重い、引きずるような足音。
「結愛、そろそろ帰ろう」
蓮は慌てて言った。
「え?でもまだ撮影途中……」
「危険だ。今すぐ帰ろう」
蓮の真剣な表情に、結愛は戸惑った。
「蓮?どうしたの?」
足音がだんだん近づいてくる。
音楽教師の霊が、蓮に向かって何かを訴えるように手を振った。
(早く逃げろ、ということか)
蓮はリュックから塩を取り出した。
「とにかく、今すぐここを出よう」
「え、え?」
結愛は状況が理解できずに混乱している。
その時、音楽室のドアがバタンと閉まった。
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突然に音楽室のドアがバタンと閉まったと同時に悪寒に襲われる、蓮はここが危険だとハッキリと判断する。
足音が止んだ。
静寂が音楽室を支配する。
「ドアが……開かない!」
結愛がドアノブを回したが、びくともしない。
「なんで?なんで開かないの?」
結愛の声に初めて本当の恐怖が混じった。
蓮は音楽教師の霊を見た。
穏やかだった表情が、今は緊張に満ちている。
音楽教師の霊が口を動かした。
『危険……早く……』
蓮にだけ聞こえる声だった。
「結愛、僕の後ろにいて」
蓮は塩の袋を握りしめた。
「蓮?何が起きてるの?」
結愛は混乱していた。
その時、音楽室の窓ガラスが一枚ずつ割れ始めた。
バキン、バキンという音が連続して響く。
「きゃああああ!」
結愛は蓮の背中に隠れた。
蓮には見えた。
ドアの前に立つ黒い影。
凄まじい黒色のオーラを感じる。
殺意のような……いや……これは怒りに憑りつかれている。
人の形をしているが、顔は判別できない。
おばあさんが言っていた「物にあたる霊」だ。
黒い影が音楽室の椅子を持ち上げた。
「危ない!」
蓮は結愛を抱きしめて伏せた。
椅子が二人の頭上を飛んでいく。
「蓮……蓮……」
結愛が震え声で蓮の名前を呼んだ。
蓮は立ち上がり、塩を黒い影に向かって投げた。
「消えろ!」
塩が影に触れた瞬間、ジュウという音がした。
黒い影がひるんだ。
その隙に、音楽教師の霊が動いた。
ピアノの前に立ち、両手を広げて結愛を庇うような姿勢を取る。
黒い影と音楽教師の霊が対峙した。
蓮はリュックから神社の水を取り出した。
「結愛、僕の手を握って。絶対に離すな」
蓮は結愛を安心させるように努めて冷静沈着に伝える。
「う、うん……」
結愛は泣きそうになりながら蓮の手を握った。
蓮は神社の水を音楽室にまいた。
部屋の空気が少し清らかになった気がする。
音楽教師の霊が振り返って、蓮に向かってうなずいた。
そして、再びピアノに向かった。
美しいメロディーが響き始めた。
さっきと同じ、ショパンの「別れの曲」。
でも今度は違った。
音楽に力がある。
黒い影が苦しそうに身をよじった。
「今だ!」
蓮は結愛の手を引いてドアに向かった。
なぜか、ドアが開いた。
「走って!」
二人は音楽室から飛び出した。
廊下を駆け抜け、階段を駆け下りる。
後ろから、ピアノの音が聞こえ続けていた。
音楽教師の霊が、最後まで守ってくれているのだ。
旧校舎から出た時、夕日がまぶしかった。
二人は金網の穴をくぐって、敷地の外に出る。
しばらく走って、ようやく立ち止まった。
「はあ、はあ、はあ……」
結愛は激しく息をついていた。
「今の……何だったの?」
結愛は震え声で聞いた。
蓮は答えに困った。
本当のことは言えない。
ぼかして伝える蓮。
「これが心霊現象ってやつじゃないかな」
蓮は苦しい言い訳をした。
「でも、椅子が飛んで……」
「ポルターガイストって言葉もあるし」
結愛は納得していない様子だったが、それ以上は聞かなかった。
「撮影は……」
結愛は恐る恐るスマホを確認した。
「録れてる……全部録れてる」
結愛の顔が急に明るくなった。
「ピアノの演奏、完璧に録れてる!これは……絶対!すごい動画になる!」
蓮は安堵した。
ハプニングはあったが、結愛が怪我をしなくて本当に良かった。
「でも、もう二度と行かないよ」
蓮は念を押した。
「え?でも……」
「だめ。危険すぎる」
蓮の真剣な表情に、結愛は黙った。
家に帰る途中、結愛は興奮していた。
「蓮、見て!もう動画編集できそう!」
スマホの画面には、ピアノが勝手に演奏している映像が映っている。
確かに、これは視聴者が驚くような内容だった。
「本当にすごいよ、これ!」
結愛は嬉しそうに言った。
「蓮のおかげで、本物の怖い体験ができた」
蓮は複雑な気持ちだった。
結愛は知らない。
本当に危険だったことを。
音楽教師の霊が守ってくれたことを。
「ありがとう、蓮」
結愛は突然立ち止まって、蓮に向かって深くお辞儀をした。
「私の夢に付き合ってくれて、本当にありがとう」
蓮の胸が温かくなった。
結愛の笑顔を見ていると、危険だったことも忘れそうになる。
「うん」
蓮は照れながら答えた。
「でも、次は安全な場所にしよう」
次はもう少し危なくない場所に行こう。
このまま付き合ったら寿命が無くなりそうだ。
「うん!」
結愛は元気よく返事した。
でも、蓮には分かっていた。
結愛はきっと、また危ない霊スポットに行きたがるだろう。
今回の成功が、彼女をもっと危険な場所へと導くのは再生数のためには必要なんだろう。
家に向かって歩きながら、蓮は考えていた。
あの時は音楽室の霊に助けられた。
次こそは自分だけの力でも結愛を守ろう。
でも……いつまで霊感のことを隠し続けられるだろう。
夕日が沈み、街灯が二人の影を異様に長く伸ばしていた。
明日からの日常が、少しだけ変わったような気がした。