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即興詩『平均台』

作者: みなはら


----◇----



即興詩『平均台』



常識と非常識


その間の境界で



落ちそうになりながらも


落ちないようにバランスをとる




常識(ディストピア)非常識(ユートピア)


その狭間でゆらゆらと揺らめき


時には(つまず)きそうにステップを刻む



端から見れば楽しげにも見えるかなと思いながら


綱渡りのように常識と非常識の狭間に伸びた平均台を歩みつづける



時に曲がり


時に細くなり


尖ったところが足へと刺さる



常識(ディストピア)非常識(ユートピア)


進む毎に形を変える


時と共に変わりつづける



ひとときも気がぬけない


どちらかに傾くこともある



そうして狭間の道を進みつづけてゆく





時には危なっかしく進んではいても


きっと人には楽しく思えるのだろう




苦しいときには歩みを止め


周りの美しい景色を見渡す



悲しいときは上を見上げて


高い蒼空の青さを感じるのだ




歩むことはつらくくるしくとも


歩めることはしあわせだ



ステップを刻むように


ゆらゆらと揺らめきながら



二つのせかいの境界に延びてゆく


この危うい道を歩き続ける






いつかどちらかへとおちて


ここからいなくなるのかもしれない




できるならこのまま


このきょうかいのはてまですすんで


このはざまへとのびている


へいきんだいのいちぶになりたい



あとにつづくひとの


いしずえとしてそれをのばして


そうしてひととせかいをながめて


ずっとこのせかいをおもうのだ





ずっとずっとさきまで








------◇--



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― 新着の感想 ―
[良い点] 「歩むことはつらくくるしくとも 歩めることはしあわせだ」の部分か好きです。それでも歩くことに疲れを覚えずにはいられなかったのか、後半がひらがなばかりになっているのが印象的でした。
[一言]  獣道を作り進むにも平均台より山の頂き目指して尾根を歩くように、いつか礎となるにも歩みの速度を落とすだけで落ちるではなく下りる程度に行きたいものです。
[良い点]  常識がディストピア。  非常識がユートピア。  その狭間をなんとか均衡をとり、揺らめきながら、辛くても、進めることを肯定する。その姿勢が強く、優しく感じました。  ラストの5行がとて…
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