第二十八話 コント「看板に偽りなし」
トチです。前書きは短い方が良いと思ってます。
恵方巻が終わってしまうと、翌日に食べるものが迷走します。
普通のごはんで良いのですが、普通って何だろうなんて。
そんな時は手抜きしてアラビアンな焼きそばにしてしまいます。
それでは 第二十八話です
なんか名前がアッチコッチと変化する。
統一感がホントにない、なにセイチショって?
意味も何も分かんない、能力が見れるったって、
読めなきゃ意味ないじゃん!預金通帳で良いよ!
なんて駄々を捏ねてても仕方がないし、
コンリーさんに聞くのが早いな。
「あっと待ってね、メイちゃんの方が終わったみたい
それとミシンちゃんも気が付いたって、そっち行くから待ってて!」
うわ大変だな音のならないナースコールみたいだ、
見える範囲って広いのかな?この町全体とかだったら気が滅入るよな。
「だいたい3メルぐらいっても伝わらないか、、
両手を広げて大体1.5メルね、3メルはその倍かな
そのぐらいなら意識しなくても見える」
コンリーはパタパタと寝室へ向かう。
メイの手でシーツや着ていた服などがドッサリ運ばれる。
それを抱えたメイはまた別の部屋に行ってしまう。
コンリーは部屋から顔を出しニシキを手招きする。
「お互い言いたい事とかあるでしょ?
邪魔しないからごゆっくり~」
気が利き過ぎるのもどうかと思ってしまう。
お見合いの仲人みたいな口ぶりだな。
あんまり話す事決まってないけど、
まぁなんだ言いたい事はある。
ニシキが部屋に入るより先にコンリーは
メイの入った部屋に向かった。
一度唾をゴクリと飲み大きく息を吐き入室した。
そこには毛布を頭からすっぽり被り、
こちらに背中を向けたミシンがいた。
「入るよ、、」
ニシキに向けられている背中が丸くなる。
毛布がきちんと掛っていないため
背中が半分位見えていた。
「あのさ、、俺ってそんなに信用ないかな?
チヤホヤされた事ないから、分かんなくてさ
メイの事は相談なしに決めちゃって
ホント悪いと思ってる」
近くにある木箱に腰を掛ける。
「俺はさ、まあ照れ臭いけど
ミシンさんの事が好きだよ
コンリーさんみたいに心が見えて
それで証明できればホントは良いんだけど」
起きてるんだよね?
少しくらい反応して欲しいんだけど。
「口先だけって思われても仕方ないか、、
とりあえず落ち着いたみたいで良かった」
俺の言いたい事はこんな感じだし、
ミシンさんも面と向かって話し辛いかな。
メイの服もだけど、ミシンさんの服も必要だな。
言葉は通じるんだし一人で探しに行くか。
そういやサイズとか分かんないな。
しかし何とも言い難い服だね、可愛げないなその服。
ド〇クエのハ〇ゴンみたいな前掛けだしそれポンチョ?
そっか腕の拘束が取れないと着替えらんないか。
「ま、、そんな感じで、、、ゆっくり休んで」
木箱から腰を浮かし立ち上がる、
ほんの少しだけ箱は動き、床が擦れる音がした。
その音に反応をするが様子は変わらない。
立ち上がり部屋を出ようとするニシキ。
なぜかカーテンの向こう側で、
胸を張って立ちふさがるコンリー。
「ミシンちゃん!あんたいい加減になさい!
そういう態度は良くない!
それとも私の口から、また伝えた方が良いの?
ニシキ君困らせて気分いいの?違うでしょ!
この男はボンクラだけど真っすぐなの!
真っすぐミシンちゃん見てるよ!
私みたいに見えなくても、
ミシンちゃんなら、ちゃんと見れば分かる!
今考えてること口に出して言ってみなさい!」
物凄い怒声である、まるでニシキが怒られているようだ。
「ごめんなさい、ニシキ君が好きです、、、」
ボソッと鼻声が聞こえる。
「あーもう面倒くさい!買い物行ってくるから!
メイちゃんとね!二人はど・う・ぞ!ごゆっくり!」
大手を振って部屋の前から立ち去る。
メイは感が良いのだろう、玄関の前で待っている。
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先ほどまでプンプンしていたコンリーは、
メイの頭を撫でながら普段と変わらない表情をしている。
姉妹のような親子のようなそんな風にも見えた。
「それじゃあ行って来るからね!1時間は戻らないからね!
シーツなんかいくらでも、あるんだから気にしないでね!」
「なんですかその誘導ツンデレみたいなの、、」
コンリーのしたり顔は妙に似合い、
ニシキは眉間に溝を作る。
メイはコンリーを見上げながら疑問をぶつけた。
「なんでシーツの話しになるの?」
「メイちゃんにはお菓子買ってあげるからね~
なにが好きかな~?お姉ちゃん何でも買っちゃう!」
「カヨウ飴、、が好き」
「ヨシ!行こう!今すぐ行こう!
穢れないうちに行こう!
んっじゃ!行ってきます!!!」
店を軽やかに出るコンリー。
メイは一度振り返るが手を引っ張られ、
シュッと連れていかれた。
まったく、、俺にそんな度胸ないから。
二人きりにされてしまった。
半ば強制的な告白とかさ、いじめだよな。
ミシンさんのタイミングだってあるだろうし、
めっちゃ怒られてるし、大人が大人に怒られてるのは、
ホントに見てて辛いな。
コンリーさんの意図は、一時間で仲直りしろって事だよな。
俺の中では別にミシンさんに対して怒ってないし、
まあ申し訳ない気持ちってのはさっき伝えたし、
何をどうすりゃ良いのか、、、
戻って詳しく説明でもして、普通に戻すか。
寝室のカーテンを潜ると、ミシンは入り口を見ていた。
変わらず毛布を被り目だけを出している。
視線はニシキを離さず追いかける。
「あのね、、ヤキモチって嫌い?」
おっと先手を打たれた、ミシンさんにしては珍しい。
「嫌いじゃないよ、食べ物とか趣向とかに
ヤキモチ妬かれるのは、困るけど」
「チビッ子にごめんなさい、って言われちゃった
あの子悪くないのに、勘違いなのに」
木箱に座り直し両肘を膝に乗せる。
ニシキは話を聞く姿勢に変わった。
「こっちに来てから、感情が抑えられないの
気持ちが進め、進め!って逸るの
なんでかな?誰かに取られちゃう気がして、、怖い」
瞳はその感情を表すように、コロコロ大きさが変化する。
時折、涙が滲むが零れる事がない。
「気にしなくて平気だから、前にも言ったけど
俺モテないから、、自虐だし持ちギャグだしな?
コッチに来たからって、そこは変わらないよ」
「、、、うん、、、信じる」
瞳をギュッと閉じ、それを頷きにする。
「でも今こんなんだし、キツネも作れないし
キンの手も握れない、、キンを離したくない」
毛布の隙間から両手を差し出す。
変わらず両手の中指と手首が縛られている。
元紐は鈍く黒光りする鉄のような素材で固そうだ。
縛られた指先は少し色が悪い気がする。
ニシキは差し出された両手を包み、
指先の体温を確かめた、水の様に冷たい。
やはり少しうっ血している様だ。
「指痛くない、この縛り方きついよ、、」
「うん、、平気、、キンの手、暖かい」
このままだと指に良くないな、
多少なりも擦って血行良くしないと、
これ最悪切断とかになっちゃうじゃん。
あのジジイ加減なしかよ。
ニシキはミシンの手を擦りながら、
両手を使って丁寧に体温を送る。
縛られた指に血液を巡らせるよう優しく熱を伝える。
擦られる度に指先の色が赤から白へと変化する。
しかしこの拘束、鉄みたいだな、邪魔だな、、、
―チョ//
//キン―
人差し指と中指が堅牢な紐を挟んだ瞬間。
紐が切れ色を失いながらハラッと足元に落ちた。
落ちた元紐はタダの紐に戻っている。
「、、、切れた」
ミシンの指先に色が戻る。
俺は驚きでミシンさんの手を強く握りしめた。
いかがでしたでしょうか。
私的にイチャイチャが出来ると筆が乗ります。
色恋沙汰なんてネガティブに言われますが大好きです。
主人公の名前と同じ千代田錦というアロエがあります、
花言葉は健康、万能、苦痛、悲観です変わってますね。
これからも主人公の活躍をお楽しみください。
評価など頂けると今後の励みになります。
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次回 二十九話 サブタイのサブタイ「氷消瓦解」
またお会いできるのを楽しみにしております。
ただいま絶賛執筆中です。




