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チョキンとミシン ~パラドックスは足元が見えない~  作者: トチ
第一章 ここに至るまでの経緯とかなんとか
21/43

第二十一話 地方営業って大変ですよね、地元のネタを仕込むのとか

トチです。前書きは短い方が良いと思ってます。

スケジュールの関係上、連投になってしまい申し訳ありません。

次週の更新頻度が落ちないように頑張ります。


それでは 第二十一話です


 やばいヤバイやばい!

この部屋なんにも着るものないよ!

毛布はメイ(くる)んじゃったし、

シーツ、、、ダメ!そんなの(まく)ったら、

なんか汚れたシーツ隠蔽(いんぺい)したみたいに思われる!

メイの踏み台がある、アレで前だけ(かく)して、、、

いやコレなんか(デコ)ってて見栄(みえ)()りみたいに見える笑

笑ってる場合じゃねえ!この状況で(すで)におかしくなってる。

枕か?枕でとりあえず下半身だけ隠して、、って

結局同じことじゃねーか!


「失礼致します、お(めし)(もの)を、、、」


扉一枚を(はさ)んで聞こえる女性の声。


「ちょ、ちょっと待って!」


 ベットサイドの足元に服がある!

メイの服だ?!これ着れば最悪乗り切れるか?

駄目だよ!無理だよ!これ着たら変態だよ!

本体じゃなくてメイド服に興味がある変態紳士だよ!

しかもこんな小さいの着れないし!


 なんかもっと自然に、誰に見られても平気な感じで、、、


 、、、、、こんな感じか?


「お待たせしました、どうぞ」


 ―カチャ、ッ、、スゥ、、、―


「失礼いたします、お召し、、あら、、、

 人様はそういったご趣味で?あらせられますか、、

 、いえ、大変失礼致しました、、」


 入ってきた女性の従者は、扉の横にある、

棚の上に着替えを置き、一言(つぶや)いた。


「お風邪を引かれますので、、、お召し物を、、

 このことは、私めの心に()まっておきますので」


 ―、カチャ、、パッタン―

 

 従者は何事もなかったように退室した。


 俺はと言うと、仰向(あおむ)けで床に寝そべり体を真っすぐ伸ばし、

股間にメイの踏み台を乗せ、更に踏み台の上に枕を乗せて、

両手で頭を()きむしるポーズで真顔。


 誰かこのポーズを説明できる方いませんか?

"下ランドマーク"や"踏み台と恍惚(こうこつ)"などなど。

そう思って頂けたなら俺冥利(みょうり)()きる。

そう!このポーズ意味はない!状況をぼかす事にした。

あの従者さんの意識をベットに向けさせない。

毛布で丸く包んだし、誰かがベットにいるとは思いもしないはず?

俺の何かをココに全振りしてしまったが、

ココでのメイの体裁(ていさい)が守られたし、まぁいいや。


「お兄ちゃん、、?それ、ナニ?、、、儀式(ぎしき)?」


 メイが(おび)えた目で俺を見てた。


 コッチの説明をどうするか、


 さらに考えなくてはならないようだ。


-------------------------------------------------------


 俺は青少年健全育成条例(良い子のルール)に乗っ取って、

メイにこのポーズと状況を正座で説明した。

もちろん枕で下半身を隠しながらね。

安心しないで下さい、()いてませんよ?

"事後"と"変態紳士"の説明には首を(かし)げていた。

そうだねメイちゃんは、まだそーゆーの知らなくて良いね。

いつか本当に好きな人が出来てからね!ハート

好きな人が変態紳士じゃ、お兄ちゃん困るが。


 従者さんが置いてった服だが俺のじゃない。

(あわ)生成(きなり)のセットアップで、全体的にダボっとしてる。

その下には(ひも)付きのハンカチみたいな布がある。

メイにコレの()け方を聞いたら、腰に紐を結んで

足の間から布を前に出して、結んだ紐に布を掛けるって事?

ふんどしみたいだな?


「ちょっと後ろ向いてて?」


 コレは素材は違えど、形は男女問わず同じらしい、

着たけど、白いふんどしだな。


 上着は(えり)ぐりの深ーい七分袖(しちぶそで)のTシャツで、

鎖骨(さこつ)部分がセクシーに全部見えてしまう。

ズボンはと言うと、ゴムやボタンはなく

腰と足首に紐が付いており(しば)って(まと)めるらしい。

なんか縄文人(じょうもんじん)の服みたいだな。

更に上着が一枚あるが、コレは外出時に着るから

屋内では着ないとメイが言ってる。


「どうかな?それっぽく似合ってる?」


「うん!違う世界の人みたいで似合ってる!」


 ()()めてないのか、、


 ―コッ、コッ、コッ!―


「失礼いたします、お仕度(したく)はお(すみ)でしょうか?」


 さっきの従者さんかな?

誤解(ごかい)してくれてれば良いけど、そうだ、、


 ―カチャ、ッ、―


 先に扉を開けて顔だけを出し、

俺は従者さんに一つお願いをした。


「かしこまりました、少々お待ちください」


 ―パタンッ、、カチャ―


 数分してから、ノックの音がする。


 ―コッ、コッ、、コッ―


「失礼いたします、私めに御用がおありとの事で参りました」


 男性の声、俺がワードさんを呼んだ。


「ちょっと話があるから、着替えて待ってて?」


 そう毛布に包まっているメイに伝える。


 ―パタンッ、、ガチャ―


 廊下に出てワードさんに耳打ちをした。


「まことで御座いますか!では急ぎ!、、、」


 そう言って(あわ)ただしく廊下を走って行った。

まあ数分もすれば戻って来ると思い、

壁に背中をもたれ、待つこととした。


 十分経っても戻って来ない、そんな難しいこと(たの)んだか?

部屋を(のぞ)くとメイはメイド服を着ていた、、、まあ、でもな。

十五分を過ぎた頃、廊下を歩く音が聞こえる。

一人じゃなく数名の足音がパタパタする。

ワードさんを先頭に、女性の従者が4名?

4人は各々(おのおの)木箱を抱えてる。


「この度はま ―バンッ!!―っ!?」


 従者の一人が勢いよく扉を開け、

ドカドカと箱ごと部屋に入って行った。


「ええい!静かにせんか!朝から全く!

 んんっ、ではシニキ様は隣の部屋にてお待ちください」

 

「???まぁ待つよ???」


 俺が頼んだのは、メイの服を持ってきてなんだけど?

5人も来て、なんか大事(おおごと)になってるな?

服ってもメイド服じゃなくて普段着の方ね。

妹だし家族だし、(つか)えるとかはもう無しだし。

メイド服見れなくなるのはちょっと残念だけど。

生活するにはそっちの方が良いだろなって。


 扉の中からはバッタンバッタン凄い音がする。


 仕方ない待つか~女の子の着替えだし、

なんか腹減ったな?コッチ、コーヒーとかあるかな?

あると嬉しいなぁ、パンとか目玉焼きとかも食べたいな。

そう思うと腹が鳴った。

着替え終わったら朝食かな?なんて思いながら。

隣の部屋に入った。


 久しぶりに一人だ、まだ夢見てるみたいだ。

やっぱりボーっとする時間って大事。

椅子にもたれながら、部屋の(すみ)を見つめてしまう。

ミシンさん大丈夫かな、体調戻ったかな?

俺がいるだけでミシンさんを傷つけてしまってる。

元々コッチに行くことは決まってたらしいけど、

聖者が俺じゃなかったら、俺じゃない人だったら、

どうしてたんだろう、(あらが)えないって事かな?

知らない誰かと彼の世に行ったのかな?

突然ミシンさんが来なくなったら、

あの店を一人で()()りは大変だな。


 ―コッコッ、コッ―


「お待たせ致しました」


「はーい、行きまーす!」


 椅子から立ち上がり、部屋を出る。


 ワードさんは廊下で胸に手を当て、

深くお辞儀をしている。


「ワードさん、あの~不躾(ぶしつけ)なんですが

 あさ、、朝食って出たりします?」


「何をご冗談(じょうだん)を、ホッホッホッ」


 あー出ないのかー

仕方ない昨日のあの店行くか、二人じゃ危ないか?


「これより祝賀(しゅくが)(うたげ)を、開かせて頂きます」


 寝室の扉に手を掛けながら言った。

あーそっちかー朝は軽いのが良いんだよな~

そんな(えら)く無いし、迎賓(げいひん)されるほどじゃ無いんだけど、

俺がここにいるぐらいで、宴って大袈裟(おおげさ)だよ。


 ―ガチャ、、スッ、、―


 寝室に入るとそこには、(きら)びやかにおめかしをした

メイがいた、真っ白の高級そうな素材の服だ、

アレだヨーロッパの民族衣装(みんぞくいしょう)のお姫様みたいだ。

やっぱ王室違うな!持ってる服が凄い!

ちょっと化粧が濃い気もするが、

お兄ちゃんは、メイのそんなところも可愛いと思うぞ!

従者の一人が泣いてる?朝来た人だ。

泣くほどじゃないよ~メイは確かに可愛いけど~


「ニシキ様、この度はご成婚(せいこん)おめでとうございます!」


 なんかワードさんが言った。


「お兄ちゃん、旦那様(だんなさま)になるの?」


 なんかメイも言った。


 ()きっ(ぱら)だからか、()きそう。


 ここ寝室だし、ちょっと横になって良いですか?



いかがでしたか?

王室の事しか知らないメイと

日本の事しか知らない錦のお話を展開してきます。

知らない同士の掛け合いをお楽しみください。

造語の書き間違いルビに注意してます。

評価・誤字の報告など頂ければ、執筆の励みになります。

宜しければブックマークの登録もお願い致します。


次回 第二十二話 サブタイのサブタイ「夷険一節」

それではまたお会いできるのを楽しみにしております。

誠意執筆中です。

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