第二十話 夢オチは悪夢だと、起きてから安心しますよ
トチです。前書きは短い方が良いと思ってます。
私は料理が好きなんですが(得意ではない)
たまにパンを焼いたりします、凝ったものではなく
出来るのはバケットぐらいで、それをバターとジャムで頂きます。
いつかシナモンロールとか作ってみたいな。
それでは 第二十話です
やわらかい布団みたいだ、体が汗臭い。
枕が深くて俺んじゃないな、でもいい匂いがする。
俺、、寝ちゃったんだな、、あれ?服が無い。
袖だけじゃなく胸元も、ズボンも、、パンツすら、、、?
全裸で毛布だけ被ってる。
時計は、、着けてる、、バックライト、眩し、、
、、、5:33、、明け方か。
ここまで運んでくれた人?が脱がせてくれたのか。
食事中に寝てしまう子供みたいで申し訳な、、ん?
背中になんかある、後ろになにか当たる。
目がバックライトから慣れない、
ポフポフするとちょっと柔らかい、枕にしてはデカいな。
置いた手が上下する、、、コレ生きてる!
うわッと飛び起きた!
「ちょちょ、なんかいる、なにネコ?イヌ??
こわいよ異世界、なんか分かんないの飼ってんの!?」
―、ッサッ、ザッ、、―
「、、起こしてしまい、申し訳ございません、、
アテノの夜は毛の少ない人様には、お寒いかと思いまして」
毛って!俺ちゃんと髪生えてるし!
全裸じゃそりゃ寒いけど!
、、、この人?、、メイさんか?、、ベットに女の子いる!
「な、なにしてんすか?そそんな寒くないっす、、」
―ゴドンッ!!―
っぅ、毛布ごとベットから落ちてしまった。
「お召し物はこちらで、お洗濯をさせて頂きましたので
お体を冷やされてしまうと思い、添い寝をさせて頂きました、
ご迷惑でしたか?」
「いや、迷惑じゃない、迷惑じゃないけど!
こここ心の準備っていうか、女の子だし、、」
ベットの上から土下座の様な姿勢で言う。
「大変申し訳ございません、お許し下さい、、
ご主人様には、どうかご内密に、、お願いです、
折檻だけで、、、どうかそれだけでご勘弁ください、、、」
頭を上げてくれ、誰かの土下座なんて見たくもない。
ソウサのイメージ悪すぎなんだよ、まったく。
それに折檻ってなんだよ、俺は人殴ったこともないよ。
誰かに折檻されたことあるの?俺はミシンさんに殴られたけど。
これがソウサの言ってた、卑屈って事か?
メイさんは個人で誰かの物じゃないんだよ?
なんかもうやめてよ、君は普通の女の子で良いよ。
「顔上げて?そういうの嫌いなんだ、
俺とメイさんに身分や種族の違いは無いよ
他がそう思うのは勝手だけど、俺はそう思ってない」
メイさんは変わらず目を見せない。
「俺はね、そういう風に考えないの
メイさんには、そうだな、、普通にして欲しいな
、、一緒に、ご飯が食べられるって感じの」
土下座の態勢って大変だよ、もうやめよ?
「しかし、ご主人様からニシキ様の、お世話を、、
身の回りのお世話を仰せ付かっております、
私めでは、お役に立てませんか?」
俺は胡坐に座り直し、毛布を被りなおす。
梃子でも動く気ないな、さあどうする俺?
「んじゃ分かった、今後は俺の気分を良くして?
それがメイさんが俺にする、お世話です
気分が悪かったら、その度に注意します、ってどう?」
なんだよ気分って、、、そんなの分かんないよな!
俺も分かんないよ!もっと言葉を選べ俺!
もう言葉縛り作戦か?
「ま、まずは、私めの、め!は付けちゃダメ!
私ね!わ・た・し!俺に様付けもダメ!ニシキさんで
それから、敬語禁止ね!それ使っちゃダメ!」
全然、頭上げてくれないよ、
あーもう俺!センスの欠片もないな!
こんな事を一個一個決めてたらキリないよ。
いくつルール作ったら終わるんだよ?
永遠の大喜利だよ、お客さんいないよ!
お客さんいないのに客席が凍るよ。
ちょっと寒くなって来たよ。
寝起きだよ?頭回んないよ、なんだぁー考えろぉー
、、、もう、、こんなのしか、思いつかない。
「お兄ちゃんって思え!俺が家族だから!それ以外禁止!」
ガバっとメイさんが顔を上げた。
顔がクシャクシャだ、今日は泣き顔を良く見る。
俺は節操がない?こんな簡単に家族作って良いの?
まあ親戚のお兄ちゃんぐらいならなれるかな?
親戚とかしばらく会ってないな、お年玉とかあげた事ないな。
「宜しいのですか?、、、こんな種族で御座いますよ?」
「妹は"宜しい"とか"御座います"とか言わないの、
俺とどこが違うの?耳以外なんも変わんないよ?
それに妹はさ、可愛さ追求してれば良いの?分かった?」
目が零れちゃうよ、落ちそう。
「、、はい」
「はい、じゃなくて"うん"ね、そっちのが可愛い」
「、うん」
手首で顔を拭ってる。
「俺はまだ眠いから、も少し寝る、
メイさんはベット使っていいから、俺はここで寝る」
「そんな、ダメです!」
ベットの上からのぞき込む。
「良いの、良いの、床が冷たくて気持ちいいから、、」
「ダメです!家族に"さん"とか付けません!」
え?あ、そっち?まあ付けないな。
「ん、、んじゃ、メイ、、おやすみ、、、」
「うん、お休みなさい、、、お兄ちゃん」
なんかいいなぁ、これで、寝れるなぁ、、
お兄ちゃんっていいなぁ、、、
柔らかい毛布に包まった。
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数時間後、目が覚めた俺の背中には、
あのモフモフのクッションがくっついていた。
「ベット使えば良いのに」
そう思って後ろを振り向く、ヤバい事に気づいた。
メイが全裸!、慌てて毛布で包んだ。
見えてない!すぐミ〇ラパッケージしたし!
ダイジョブ!モフモフの毛が下着を着けてるみたいに見えてない!
白い毛と白い毛布が混ざってる、ウール50%?
なんてたとえてる場合じゃない!
俺も全裸だし傍から見たら完全に事後じゃん、
誰にも見られてないよな?
これはセーフだよな?捕まらないよな?
―コ、コッ、コッ!―
~唐突に扉をノックされた、男に緊張が走る、
逮捕までの一部始終、この男は何をしたのか!~
これ事案じゃないか!
いかがでしたか?
なんとか二十話まで来ました。
読んで頂いている皆様には本当に感謝しかないです。
ありがとうございます。
新キャラクターのメイをぐっと前に出しました。
メイは従者で執事見習いの羊セリアンです。
彼女は妹ポジションで頑張ります。
造語の書き間違いルビに注意してます。
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次回 第二十一話 サブタイのサブタイ「同処異夢」
それではまたお会いできるのを楽しみにしております。
誠意執筆中です。




