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この世の悪意は、ついぞ消えることなく、絶えず私の周りにあった。
このゴミ溜めの町の人間は自分よりも下の人間を見つけては、けなしている。
あぁズタボロの服、他人の喰い散らかした飯、雨風をしのげれば運のいい住処、
衣食住ならこまらない
こんな町のいつもの日常
私の行くさきは女とばれて娼婦かはたまた臓器を失い、捨てられるか、飢え死にか
鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。鉄くずを集め、売る。
その繰り返し。
死体が転がっていれば、持ち物を奪う。私より力の弱いものからは搾取する。生きるためにすることだ。
生きては地獄、死んでも地獄
あぁ今日も泥水をすすり生きていく。
この町は終わってる。
「助けて!」
私の縄張りに入ったそれは、見たことのない白い服、目が覚めんばかりの金髪。
あぁこれを売ろう。
護身用の棒で殴りつける。
「ひっ・・」
意外と死なないもんだな。
なんどもなんども叩きつける。
「・・・」
あぁ神がいるというのなら
「どこ行ったあのクソガキ」
どこへ行っても地獄なのか
「アニキこの町は、やめましょうぜ」
ならばどうして神は
「な、なんだこのガキ、ひぃ」
私に心を作ったのか
ボサボサの黒髪が縫い繋げた服を着て微笑んでいた。顔や手には血がべったりとつき、暗闇に爛々と目が輝いていた。手には棒切れ、足元には血だまりと少女が
「ふひ、ふはは」
首を傾げながら問いかける
「これは、お兄さんたちのですかぁ??」
少女の足を持ってひきづる。ずるずるずるり
あぁクソみたいな世界だ
男たちが去った後、身体を拭きに寝ぐらに戻る。自身についた汚れを拭き取る。割れた鏡を覗き込む。ボサボサした髪の合間から金の瞳がこちらを見返す。こんなゴミ溜めに不釣り合いな金色の目。自分の醜さが際立つようだった。すぐに髪をおろす。一瞬考えたのち、タオルを持っていく。
バネの飛びでたソファの上には、先ほどの少女が寝むっていた。
着ている服を剥ぎ取り床下にしまう。代わりにぼろぼろの服を着せ、床に転がす。適度に汚すと、そのまま奥へと押し込む。
この秘密の寝ぐらに二人いるのは狭い。自分がしていることは何なのか正直分からない。だが、静かに扉をしめるまた明日考えよう




