天馬の魔法
魔炎をまとった刀と杖による魔法で攻撃をさばいていく。防ぎきれないものは、氷狼がカバーする。一分の隙もない。
そして、足を踏み込めば、そこから植物が伸び敵対者に攻撃を行う。これは森の主のミッキュ が本気の時に使う魔法「木」
魔法国の要人としてほのかたち魔法少女隊に守られていた時とは明らかに違う。
天馬の脳裏には、二人の魔法少女の姿がよぎる。
「しっしっし、いいか天照。私たちの記憶が消されるまでの間に私たちとミッキュ の魔法を叩き込む」
「あぁ頼む」
「しっしっしお・ね・が・い・し・ま・すだろ」
「すまない、お願いします」
「しっしっしこりゃあ傑作だ。長年の夢だった魔法国への仕返しがこんな感じで叶うとはな。魔法国の王子が私に頭を下げてら」
「悪趣味やで、かおり。天馬はん、ミッキュ はんが起きている間はわてらの魔力を食ろうてもらって、魔力を貯めておくさかい。あんはんが起きてる間は、かおりとさくらに鍛えてもらい。寝てる間はミッキュ に木の魔法教えてもらい」
「すみません、今回かおりちゃんは魔法を、私は体術と剣術を教えます。」
「はい」
あ、優しそう。
「しっしっし、あ、体術もそうだが、こと剣術に関してはきをつけろよ。さくらは剣にぎると性格かわるから。魔法少女99人斬りの実績がある化けものだから」
「だ、だ、大丈夫ですよ。死ぬ気でやってくれたら、殺しませんから。」
柔和な困り顔でとんでもないことをいう。だけど、ほのかたちを守るためなら、やってやる。地獄の訓練だろうが必ず乗り切ってやる。
「じゃあ時間もないし、まずは魔力を底上げするため、生命の危機に瀕してもらおう。上空10000メートルからのヒモなしバンジーを」
杖を振るうかおり。目が点になる天馬。
「おまえは潜在能力は高いんだ。なんとかしな。魔法はイメージだ」
地面が消え、風の音が耳をこする。わあ、お空まっさお
「あおああああおおああああああああ」
「修行のせいかみせちゃらああああ」
「て、天馬さん?!」