第2部開幕☆
史上最強、唯一無二の魔法老婆が敗北したニュースは瞬く間に広がった。
各地域で彼女は様々な案件をかかえていたためである。感謝するものもいれば、この形を憎む者もいた。
「あの女のせいで、国がいくつも滅んでいたんだありがとう」
ある異世界では魔法老婆の機嫌を損ねたため、たった一つの魔法で国が滅んだ。
「せっかく5年がかりで予約していた依頼がおじゃんになってしまった。どうしてくれるんだ」
落し物探しから暗殺業まで、依頼は多岐にわたる。依頼達成率は99パーセント以上
「あの笑い声が聞けなくなるなんて寂しくなるねぇ」
吹き飛ばすような悪魔の笑い声は、ある地域では、名物だった。
「緊急会議を開く。幹部を集めろ。今後の対応は慎重にしなければならない。」
また抑止力として利用していた組織は今後の対応を余儀なくされる。
「へーあの女が死ぬわけないでしょ?どうせまたひょこっと現れるわよ」
幾度となくやり合ったライバルを自称する女戦士は信じておらず。
「あいつにかけられた懸賞金は俺のものだったのにどこのどいつだバカヤロー」
彼女にかけられた懸賞金は莫大であった。
「え〜んえ〜ん赤髪のお姉さんしんじゃった」
「そのものは誰じゃん。勲章授与しようじゃん」
「その馬鹿を探し出せぶっ殺してやる」
その興味関心は、伝説級の大魔法少女をとめた1人の魔法少女へ移っていった。
その当の本人は・・・
「ぐごごごごご・・・Zzz」
口を半開きにして、腕を枕に爆睡していた。ある晴れた昼下がり。さくら舞い散るあたたかな日差しのなか、幸せそうな寝顔である。
「ほ〜の〜かさ〜ん」
ゆったりと睡眠中の彼女に近づいて
「何を、寝てくれとんねん!私のウルトラロマンティックスタイリッシュ古文で!」
「はいぃ!ニンニクマシマシチャーシュー抜きで!!?はれ???」
あたりをゆっくりと見まわす。半分寝ぼけ眼でよだれが口からたれる。
「み〜や〜う〜ち!あとで職員室に来い!!」
新学期が始まって2週間、ほのかは日常の中に戻ってきたのだった。




