あは☆走馬灯
走馬灯が浮かびあがる。
この街にいた6人の魔法少女のうち、ほのかだけは普通の少女だった。ソフィアは魔法国出身、さきは古代魔法少女の直系の巫女の家系、カレンは魔法で財を成した大財閥の令嬢、ほのかはサキュバスのクオーター、かおりは魔法老婆の子孫。魔法少女の戦いに巻き込まれ、魔法少女となったのはほのかだけだった。彼女の得た魔法は空間移動。ここではないどこかに行きたいと言う願いから生まれた魔法である。しかし、最終決戦が終わった後、2人の魔法少女から魔法が渡された。前例がないわけではなかった。でも、ほのかはその力を100%使うことができた。本来、魔法の継承は、秘密にしていた魔法の構造を渡すことのため、使う術者の才能により効果は継承者よりも格段に衰えるはずだった。コピーの魔法を持つソフィアでさえ、70%が限界だ。トレースの魔法はそのままを再現する力のため応用が効かない。
その違和感に気がついた2人の魔法少女は真実にたどり着く前に、戦いから排除された。当然、ほのかよりも後に魔法少女になった者たちは気づく事はなかった。
ほのかが魔法少女になった時、親友が自分の思い人に告白し、ふられたことにショックを受けていた。自分の幼なじみの姿を忘れる事はできなかった。遠い存在になってほしくなかった。自分だけがそこに取り残されているような気持ちになった。忘れたくない、忘れて欲しくないそんな強い思いからほのかは魔法少女になったのである。
ほのかの魔法の本質は記憶である。空間移動の魔法は、自分の行ったことのある場所、見たことのある場所にしか使えない。それも記憶である。2人の魔法少女の魔法を100%使うことができたのも記憶の力である。ミッキュ の使う記憶を消す魔法に抵抗性があるのも、記憶の魔法の力である。
あの夜、私は気づいてしまったのだ、自分の力に
もう一つの真実に