ドキドキ☆最終決戦前夜
最終決戦前のことである。ミッキュとほのかは家の屋根の上にいた。2人にとっての出会いの場であり、いつも2人で話をした場所でもある。喧嘩もしたし、仲直りもこの場所だ。たまにおやつを食べたり、他の魔法少女たちと一緒に星を眺めたりもした思い出の場所である。
「ねぇミッキュ この戦いが終わったらあなたはどうするの」
「自分の国に帰るッキュ」
どこか遠くを見る目で森の妖精は言った。懐かしいと言うわけではなく、どこか落胆した声だった。あきらめの言葉であった。
「そんなに嫌なら帰らなくてもいいんじゃないの」
「これだから能天気は困るッキュ。魔法生物には魔法生物の掟があるッキュ。それに魔法少女の掟もあるし、いつまでも一緒にはいられないッキュ。天馬のこと忘れたくないっキュよね」
「う〜ん。たしかに。ミッキュ と天馬さんを選べって言われたら、当然天馬さんとるけど。」
「わかってたッキュほのかはそんなやつだっキュ」
「でも、どっちが大切かって言うと、ミッキュ のことも大切だよ。」
「ほ、ほのか〜!!!」
「ねぇ、ミッキュ 、最後になるかもしれないから教えて」
「ん?なにっキュ?」
「悪いけどほのか、この記憶は消すッキュよ」
「大丈夫。明日はよろしく」
「君のパートナーになれたこと、誇りに思うッキュ」




