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え?☆ソフィアと天馬
「お母さん!!」
今にも泣き出しそうな顔で絞り出した声に、どれだけの感情がのっていたのだろうか。母に再び会えた喜び、異形の存在となってしまった母への憤りや悲しみ。あまねく感情が涙として溢れ出していた。ソフィアにとっての母との思い出は決して良いものではない。魔法少女として、多忙を極め、我が身、我が家族より、世のため、人のために動き続けた母。決して好きとは言えなかったが、それでも、母なのである。
「・・・ソフィア・・・なのか・・・」
よしこの方にも、戸惑いと驚きの表情が見て取れた。千年といくばくか、決して過酷な運命の魔法少女にするまいと、眠りにつかせた我が子が、魔法少女として、その場にいたのであった。なぜだ!。なら、天馬は!天馬はどうなったのか。
「・・・な・・・ぜ・・・」
だが次の言葉は続かなかった。
「 ごぷっ」
背後から深々と魔法の杖が刺されたので、あった。
「・・・はは!隙ありだ。ばーか」




