謎☆古代魔法少女
私たちは古代魔法少女を倒すことができなかった。封印したのはそれ以上私たちがどんなに限界を尽くしていたとしても倒すことができないと分かったからだ。無限の魔力、数百年にわたり練り上げられた魔法、そして、複数の魔法少女の魂。彼女たちを封印できたのは、さきちゃんの巫女としての能力の高さと多くの偶然と幸運によるものだった。学校の地下空間の魔力、幾人かの魔法少女の封印魔法、それを調節する魔法生物たち、この近辺の魔法国関係者を総動員してさえ、封印が精一杯だった。結果として古代魔法少女の全貌は明らかにされず、封印の時の爆発により、地下空間ができただけだった。
「キサマダケハキサマダケハきさまだけはきさまだけは貴様だけは貴様だけは」
爆発の最中、魔力の質が徐々に変化していった。戦いの中魔力を失い、弱い霊魂が剥がれ落ちていき、一つの魂と化す。
魔法を放つ手を止め、魔法老婆は話しかける
「ははははは、何年ぶりだろうな、よしこ」
「・・・ざっと1700年ぶりですね、さちよさん」
静かに言ったさきちゃんの魔法服は黒いウェディングドレスに変わっていた。本来は快活な少女の顔は一切見られず、怨みがましく、自分の対峙者をにらんでいた。