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「う〜〜んっほ」

世界中の人の記憶を書き換える

「私が独裁者…イケメンハーレム…お金持ち…バインバインのボインボイン…」

くそっ、なんてことを託しやがる。イザナギめ、成敗してやる。

「欲にまみれすぎっきゅ。願望が溢れ出てるっきゅ。本音と建前が逆転している」

「ち、ちがうわい。妖精体だから、アホな事しか思いつかないんだよ」

「な、妖精をバカにするのかっきゅ?!」


「なんなら、魔神少女にでもなってもいいぞ。魔人少女を解除したら、ミッキュは消滅してしまうからな。うちはどの道、この魔法以外撃つことはできない。」


イザナギは静かに言った。魔神少女とは、ミッキュとほのかが心を合わせた時に生まれる最終形態。妖精の魔力と魔法少女の魔術が極限状態で扱える。それなら魔人少女を解除する必要もなく、ミッキュも消滅しない。だが…


「3分…」


時間制限がある。


「いくよ、ミッキュ」


ほのかのからだと妖精体のからだが光に包まれて、融合する。


「ふぅ」


「さて、どうする?最後の魔法少女」


「ちなみに、わたしが選ばなかったら」


「人類は食の記憶を失い、1週間で餓死する。うちはその後、死んで、世界は終わる」


決意はかわらない。だけど、いきなりそうしないのは、イザナギにも後ろめたさがあるのかもしれない。


「記憶・真実でみんなに上書きする記憶は」


白い杖に想いを乗せる


「みんなにイザナギちゃんの記憶をみせる」


「はぁ?」


「イザナギちゃんだけが、抱える必要はないんだよ。あなたが今回したことは、酷いことかもしれないけど、もともと悪い人ではないことは分かってる。

だから、みんなに記憶をみせよう。いい記憶も悪い記憶も。それで人類が何も気づけないようなら、やっぱり滅びていく運命だよ。」


「うちの記憶?みんなを救うとかではないんだな」


「わたしは魔法少女だけど、できることは記憶の魔法だけで、みんなに協力してもらってる。1つの魔法しか使えないダメダメ魔法少女かもしれないけど、1人でできないことは力を借りていいんだよ。」


ほのかは言った。


「だから魔法少女1人が世界の平和について考えなくても、みんなが自分のこととして考えられなければ、未来はないんだよ」



「記憶はふり返られるけど、意味を与えるのは自分次第なんだ。だから、みんなに託そう。滅びる道なら、そんとき、滅ぼすのはわたしになるかもしれないけど、チャンスはあげたいな」


「わたしはまだまだ、人間捨てたもんじゃないと思うよ」


ほのかは、にっこりと笑った。



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