ミッキュの死
「ミッキュ…」
ほのかは、ミッキュの魔力が大きな魔力の中に、取り込まれてしまった事を感じた。
思い返してみれば、案外悪い奴ではなかったかもしれない。
ある時は、胸をバカにされ、ある時は貧乳をバカにされ、またある時は、まな板とバカにされ
「あぁ、ミッキュ、どうして死んでしまったの…」
ほのかの頬には涙が流れていた。
そんなほのかの様子を草場の影から見つめる影があった。
かなしんでる。かなしんでるっきゅ!実は分身体で生きてたんだっきゅ!まったくほのかは、何だかんだいったってミッキュのことが心配だったんだっきゅね!可愛いいやつだっきゅ!びっくりさせてやるっきゅ!
「ジャッジャーン!ミッキュは実は生きてたんだっきゅ!」
「どうして死んでしまったの…わたしがねじ切りたかったのに…」
「oh…」
ほのかの涙は血涙だった。
「あ、ミッキュ!ち、。生きてたんだ!よかった!」
「え?今の舌打ち?舌打ちしたっきゅか?!」
「こんなにちっこくなって。かわいそうに」
「ぎゃああああ!握り潰そうとしないで!内蔵が!内蔵がみぎゅって出ちゃうッキュ!」
小さなおはぎ程度の大きさのミッキュをつかんだほのかとミッキュは再会を喜んだ。
「ミッキュ提案があるんだ」
「なにっきゅ?」
魔法国の中央の城のてっぺんに彼女はいた。
「どうしたカゲ?復讐は果たしたんだろ?」
「はい…」
魔女と黒蜥蜴は街を見下ろした。
「案外空しいものですね。復讐とは」
「なっはっは!だろ!わたしもアマテラスがあっけなく捕まったり、さちよが死んじまってがっかりしたぜ。だがよ、」
ニカッと笑っていう。
「憎しむ相手がいないなら、つくればいいんだよ」
「はい?」
「ウチも空虚な気持ちがあったぜ?だがよ。アイツが悪い、あいつの家族が悪い、あいつの一族が、あいつの町が、あいつの国が、あいつの世界が、全てが悪いのさ!」
その紫色の瞳がメラメラと揺れる。
「なっはっは!いくらでも!いくらでも!相手はいるんだぜ!次から次へと敵はくる!なっはっは!」
「イザナギさま…」
高笑いをしながら、くるくると回る!
「そろそろ解放された魔法使いたちが、それぞれの地元に着いたところだろぅ。ばかだな。自分が魔法陣発動のための人柱だとも知らずに。わたしが復活してから、各地に巻いた100000の魔法陣と、わたしが捕らえた優秀な魔法族8000人を使った大魔術のお披露目だ!さぁ、黒蜥蜴。あとは、この魔法界だったな。いまから妖精界に転送してやるよ」
黒蜥蜴は頷く。
「超・古代転移魔法…異世界転移」




