実力差
イザナギは荒々しく杖を振るう
「ほのか!なんだその弱い記憶はせっかく同志に会えたと思ったのになぁ!」
魔弾が次々に降り注ぐ
「はぁ、はぁ、護れ!固まれ!封じ込め!記憶・古代防御」
「だからよぉ!ぬるいんだよ!」
「くだけるっきゅ!ほのか!!」
絨毯爆撃のように降り注ぐ攻撃により、魔法のドームはくだけちる。
「くっそ!記憶・力×速さ(スピード)!!高速移動!!」
コロシアムで手に入れた魔法を使い、なんとか抜け出す。大丈夫!魔法のストックは十分ある!
「なっはっは!おもしろい術だな!シールドってのはこう使うんだよ!!記憶・古代防御」
そういうと、イザナギは何故かほのかと自身のまわりにシールドを張った。
「ほのか!急いで逃げるッキュ!!」
ミッキュはイザナギの狙いに気づいたが、既に遅かった。
「さすが、ミッキュ。気付いたか。なっはっは!ほのか!さぁデスマッチだぜ!記憶昂れ!たぎれ!力!力!!力!!!駆けろ!素早く!速さ(スピード)!速さ(スピード)!!速さ(スピード)!古代高速移動!!」
「嘘…」
ほのかでさえ、先程習得した魔法を、イザナギはいとも簡単に使い、さらに黒い杖により強化された形で禍々しく魔法をまとっていた。
筋力と魔力で強化された拳がほのかに襲いかかる。
「そりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃ!」
「ああああああ」
拳のラッシュの回転数が上がっていく。黒い稲妻のようだった。ほのかも魔力と魔法で身を守ろうとするも、その防御力を超える攻撃が雨のごとく降りかかる。
「オラオラオラオラオラオラオラ!!なっはっは!いい魔法だな!いただいたぜ!さぁ、終いだ。」
「逃げるッキュ!!ほのかぁ!!!」
「わかっ…て、る、っての、」
必死にシールドを叩くもミッキュやほのかの力ではびくともしない。イザナギはそんなほのかの首を掴み、持ち上げる。
「なっはっは!とっておきをみせてやる!歯ぁ、食いしばりな、ほのか!200年前の女戦士の死の間際にはなった魂の一撃を!記憶…」
全身の魔力が拳に集約し、濃い闇色に染まり、時空が歪む。
「超重量撃」
「…がっ!」
一際大きな魔力を込めた拳がほのかもろとも自身の張ったシールドさえも打ち砕いた。
「…つまらねぇ、禁呪の後継者でさえ、この程度か」




