決勝
「いやぁ、ほのか、アナタはやりすぎデス」
大会運営委員会の腕章をつけたカレンが呆れながら言った。
目の前にはいくつもの亡骸ってわけじゃないけど、伸された魔法使いたちが山になって積み上げられていた。
「ビクトリィー!!!」
その手には胸のパットがあり、おいおいと涙するリリィが脇にいた。
「ミッキュご苦労さまでーす」
「胸をわしゃわしゃと乱暴に弄ばれたっきゅ」
「はぁ…どっから気がついたの?」
「偽乳から」
いそいそと自分の胸にパットを入れ込むほのか。
「ほんとは」
「リリィてかミッキュが植物の魔法使った時かな。あとはミッキュがいなくてもコロシアムで魔法がつかえたから。何かあるんだなって。見て見てカレンちゃん!爆裂ダイナマイトボディ!!」
不自然なポージングをして、ほのかはウインクした。
「はぁなるほどネ。」
「きっと、みんなもそこの影から出てくるんでしょ?サプライズって、みんなが捕まったのも嘘でしょ」
「…じゃない」
「え?なんて?」
「嘘じゃない」
「え…」
カレンは真剣な目でほのかを見つめた。
「ほのか力を貸して、この大会は、あなたがミッキュなしでどれだけ戦えるか。それを見るために作ったの。魔法国は魔力で満ちている。あなたは並以上に強い。だから、今回はミッキュにも戦ってもらう。魔法の使い手は1人でも多い方がいい。」
「そんなに切迫してるの?」
「えぇ。」
「ほのかには、魔法国首都の本戦に出てもらって、敵を引きずり出してほしいの」
「敵?」
「天馬さんを嵌めて、私たちを窮地に追い込んだ敵。第三位王位継承者で、天馬さんの叔母。大魔女イザナギさまよ」
魔法少女コロシアム前半が終わりました。読んで下さりありがとうございます。
しばらく改稿作業に移ります。
また再開する時はTwitterのほうでお知らせ致します。




