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急げ!学校へ
「「やばいやばいやばいやばい!」」
さきちゃんと一緒に優雅に朝ごはんと洒落込んで・・・いる場合ではなかった!
大急ぎで、寮から学校へむかう。
「ほのか!こっちの道の方が近道!」
さきちゃんが裏路地を指差す。私は通ったことない道だ。なんか嫌な予感がする。
「大丈夫!大丈夫!バスケの自主練で、この辺りの道は全て把握してるから!」
薄暗い道を駆け抜ける。ダクトから流れるいろいろな匂いが鼻をつく。室外機が、ゴミ箱が、水晶玉、猫が、空き缶が、景色が流れてい、く?
一瞬人気のないはずの裏路地に人影を見た気がした。
「占い・・・師?」
駆け抜けたあと、急いで振り返ったけど、そこには何もない。
「ほら、ほのか!」
そうだ!学校!学校!




