元魔法少女vs淫獣ミッキュ
「ほのかっ!無事?」
突然杖が暴走し、移動してしまった。どこかの部屋のようだ。ベッドがあり、机があり、冷蔵庫がありといった様子だが部屋の割にはかなり殺風景であった。個性を感じさせないというか無機質と言うのか。さきちゃんも状況を理解することができず混乱しているといった様子だ。どたどたと言う音が聞こえ、勢いよくドアが開いた。
部屋の中に入って来たはふわふわとした髪の女の子で手には木刀を持っていた。右手で木刀をもち、左手には杖を持っている。険しい表情であったが、侵入者が見知った姿だとわかると一瞬安堵した表情を見せた。だが.すぐにその表情は険しいものになる。
「お前たちは誰だ」
鈴のような可愛らしい声でその女の子は言った。
「わ、わたしだよ!ほのかだよ!」
「さ、さきです!さくら先輩!」
それでも構えを崩さない。
「証拠を見せなさい」
証拠。一体何を見せれば信じてもらえるだろうか。
少し考えている様子のさきちゃんがおもむろに口を開いた。
「さくら先輩とカレンとわたしは剣術の師匠が一緒!」
「なるほど。さきちゃん久しぶりね。で、あなたのほうは?」
木刀が向けられる。正直証拠になりそうなことって何がある。
「さ〜く〜ら〜っきゅ」
さくらちゃんの豊かな胸にミッキュ が飛び込んでいった。あいつぬいぐるみの体を最大限に活用してゲスいことを!させるか!
「記憶、創造金属バット!消し飛べ淫獣!!」
フルスイングが空中のミッキュ にキマる。
「あぁ、ほのかちゃんか」
え?わたしってそんなイメージ?
さくらちゃんの警戒の手が緩まった。