杖職人 斉藤六駆
あっきたねえ花火だ。
「しっしっし感謝しろよほのか。こいつの杖は普通手に入らない超超超一級品。カウンターズの6番六駆の杖と言えば、魔法国の人間がだれしも欲しがる品物だ。ぶっちゃけ家が立つほどの金額がする。」
え、、、。私の気持ちは花火と同じようにしおれていった。そんな金額中学2年生の私には到底払えない。
「わ、わたし、お金ないよ、」
「あぁ安心しな。こいつが稼いだ広告費があるだろ。あれを振り込んだらいい」
黒焦げのミッキュ を足で小突く。
「もう、好きにしてっきゅ」
哀れだ。
でも、まさか、第1章の伏線がここに来て活きるなんて、長く続けてきて良かったありがとう!みんな!
「ほのか?どこ見てんの?」
「あぁさきちゃんごめん、少し大きなお友達とお話ししてた」
「?まぁいいけど」
「さきちゃんは杖は?」
「わたしは姉ちゃんの杖を引き続き使うよ。この杖は代々受け継がれてきたものだから。」
「だったら、チューナップをしてあげよう。」
斉藤さんが杖で杖を叩いていく。叩くたんびに、音が変わり、それまで雑多だった魔力が綺麗になっていくのを感じる。
「君の中には2人の魔法少女の力を感じる。君の魔法も合わせて3人がその杖で戦えるようにしたよ。あと、とっておきのおまけの機能もつけておいた」
さきちゃんの杖は茶色をベースにして、赤と青色のラインが入ったものだった。私の術式が魔法語に対して、さきちゃんのは漢字がベースになっていた。
「すごい、今まではいろんな人の雑念が絡み合ってとてもまがまがしい杖で扱いにくかったけど、この杖は今では私のために作られた杖のように、いつまでも握っていたい気持ちをさがある。」
「そこまで言ってくれてうれしいよ。今度、杖を新調することがあればぜひ声をかけてね」
私たちは新しい杖を手にすることができた。