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かおりの告白

血をシャワーで洗い流して湯船に入る。

だっはーあったまるー

「んで、んで!かおりちゃんとあの人馴れ初めは?」

「ウキウキすんな。大した話じゃねーよ。私が中学一年の時に、お前と同じように突然魔法少女にされたんだ。まぁお前と違っていたのは才能だな。」

「才能ないのはわかってますー。胸もないですー。」

「しっしっし、卑屈になんなっての。で、あとは仲間もいなかった。一人で毎日戦いの日々だ。来る日も来る日も戦って。いいもんも、悪いもんも分からず、ぶっ飛ばしてたら、気づいだ時には魔法国から刺客を差し向けられていた。さくらなんだがな。正義の味方のつもりで戦っていたら、悪者認定されちまった。そりゃ私だって病むさ。」

「じゃあさ、じゃあさ、そんときに優しくしてくれたのが、彼なの」

首を横に振る。

「いや、立ち向かってきた。普段あんなんなのによ。杖をめいいっぱいぶら下げて来たから、ボコボコにしてやった。」

「へ、へぇー」

「当時の街の危機が去った後も、来る日も来る日もやってくるから言ってやった。お前じゃ私に勝てないって。そしたらな、『君の涙が、止まるまで、僕は挑むのをやめないっ!君が安心して泣けるくらい僕が、強くなるから!』ってよ。テンパってんだな。矛盾してら。まあ真剣に向き合ってくれたのが、嬉しかったんだろ。私もまだまだ小さな小娘だよ」

「かおりちゃんは彼のことどう思ってるの」

ぶくぶくと顔を湯船に沈めながら言った。

「・・・だよ」

「何何?」

「私は、あいつのことが大好きだよ!!!」

「あ、ありがとう」

「「!?!??」」

ドアの向こうから声が聞こえた。

「えっと、風呂場からへんな音が聞こえてきたから、心配になって。ぼ、僕も君のことが大好きだよ、かおり」

「な、な、な、なあああ〜〜〜」

「か、かおりちゃんが倒れたっ!!」

「だ、大丈夫っきゅ?」

「お前はすっこんでろ!」

ミッキュ を投げ飛ばし、騒ぎを聞きつけたさきちゃんが事態を納めてくれるまで、大騒ぎになった。


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