ミッキュ はサンドバッグ
「なんで、私たちが」
不満顔でさきちゃんが言った。さきちゃんは魔法国に対して姉のことやカウンターズのことで好意的ではなかった。元々責任感があり、他人にも自分にも厳しいさきちゃんには納得できない部分が多いにあった。そのあたりはミッキュもわかっているようでいいあぐねていた。全くしかたがないな。
「まぁさきちゃん。一肌脱いであげましょう。魔法国民には罪がないんだし。それに、この機会に恩を売っておいて見返りに期待しよう」
「ん、だけどほのか。私たちだけに負担かけるやり方が気にくわない。今、私は魔力がなくて、実質ほのかだけしか活動できないんだよ」
ああたしかに。
「それなら、手は打ったっきゅ」
「手?」
待ってましたと言わんばかりに跳ね上がる。
「まず、かおりとさくらっきゅ。あの二人を魔法少女として復活させるっきゅ。あと場所は限られるけど、さきのためのゲート開通権をミッキュ が譲渡してもらったっきゅ。神社や学校や駅人が多い場所で目につきにくい場所に補給ポイントを設置したっきゅ。あと、魔法少女見習いとして、いつはを呼ぶことにしたっきゅ。報酬についてもギリギリ限界値まで引き上げてもらっ・・・ん?どうしたっきゅ?」
ぽかんと口を開けた二人に向かってミッキュ は尋ねた。
「ただの腹たつ人形じゃなかったのな」
「ごめんミッキュ 。あなたはサンドバッグじゃなかった。話せるサンドバッグだった」
「ひ、ひどいっきゅ。根回しや交渉にどんだけ」
「冗談だってミッキュ 悪かったよ。魔法国のことは正直好きにはなれないけど、がんばるよ。報酬の件は期待してる」
「あの二人が復活してくれるなら百人力だね!いつはちゃんに会えるのも久しぶりだ。楽しみだ」
「ふたりともありがとうっきゅ」
「こちらこそだよ」
さて中学2年忙しくなりそうだ




