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いいニュースと悪いニュース
「いいニュースから聞くよ」
さきちゃんが冷静に言った。
「この度の騒動での処刑はないッキュ。カレンたちは罪の償いとして、奉仕活動をするという形になったッキュ」
「奉仕活動って?」
「ようはみんなの役に立てってことだろ」
「でも、たしか、カウンターズって魔法国ではいいように宣伝されてたんでしょ?」
「まあ、女王が退位したときに、明るみになったことが色々あったっきゅ。でも、カレンたちカウンターズの罪は全て女王が庇ったッキュ。」
「で、悪いニュースってのは?」
「魔法国の魔力のバランスが著しく悪くなってるっきゅ。あの世界は、元女王が作った世界ッキュ。退位したことで、管理者がいなくなり、このままでは崩壊するッキュ。安定するまではみんなでこちらの世界に避難することになったっきゅ」
「どこが悪いニュースなんだ」
「こちらの世界のことをよく知らない魔法使いたちが街に溢れることになるッキュ。だから、トラブルが増えるのはわかりきってることッキュ。その対策チームとして、君たちが選ばれたッキュ」




