カレンとほのか
「お姉ちゃん?」
「くぅ、愛妹が私に熱視線を送っているだと、あ、ごめん、痛い痛い痛い、霊術で縛らないで!治しただけだから!傷がないか確かめて、傷治しただけだから!揉んだり舐めたりしてないから!あの子なんて揉むほどないし」
「がっはー!」
「思わぬ流れ弾でほのかが再び死の淵に!」
「なんで」
喧騒を裂くようにカレンがソフィアに問いかけた。
「カレン姉ちゃんの抱えてることについてわかったことはほんの少しだし、全てわかったとしても許すつもりはない。けど、許さないことと昔の仲間を助けないことはイコールじゃないんだよ」
「・・・ごめんなさい。ありがとう。けど、私は五葉を救うためなら、悪魔にだって身を落とす。今までもこれからも」
二人の間の空気が張り詰める。
「まぁまぁ!やっとこれで魔法少女隊集結だね!」
ほのかが二人の間に割って入った。
「ほのか・・・私は」
「いいんだって。カレンが根っからの悪人じゃないのはわかってたし。いま仲良ければいいんだよ」
「お姉ちゃん私はカレン姉ちゃんを許すつもりは」
「だから、それでいいんだって。私たちはごめんねいいよの甘い世界に生きてるわけじゃないんだよ。ふつうに傷つくし、ふつうに怒るし、それでいいんだよ。当たり前じゃん。」
「ほのか・・・
「それよかこれからどうすんのカレンちゃん」
「双葉、いや零華の狙いが五葉なら、私は彼女と戦う。どんな手を使っても」
「なら、私も協力するよ」
カレンにほのかは手を差し出した。
「・・・なんの真似?」
「だから手伝うって、友達じゃん」
「ばっ!アイツがどんなに強いかわかんないの?さちよさんに勝っていい気になってたら大間違いだよ。間違いなく死んじゃう」
それでもほのかの手が下されることはなかった。
「はっはっは!カレン悪いがこの娘は最強の魔法少女の私に勝ったんだぜ。それに意思は曲がらないみたいだぜ。ちょっと拳を交えた私がわかるんだ。仲間だったお前ならなおさらだろ」
「・・・」
カレンはその手を取った。