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魔法少女の死とともに
「ふむ、零華はいないわけですし。魂いただいてもよろしいですよね」
地面に降りたち、黒いヤギが舌舐めずりをする。
「ふふふ上質上質。さすが魔法少女の魂とても美味そうだ。魔力が熟れ熟成されている」
長く尖った爪を使って、鼻歌まじりに地面に魔方陣を書き始める。
「やはり食べるには幼い魔法少女に限る。まだ成長の余地を残しているが、その青さがまた旨味と変わる。悪魔法魔王の晩餐」
魔法少女の体からゆっくりと魂が出始めた。ゴートに1番近かったのはさきだった。ゆっくりとじわじわと壊された魂が抜けていく。ゴートがぬめっとした長い舌を伸ばす。がぱっと開けられた口に
魂がはいることはなかった。
「はっはっはぁ!」
「私の!私の舌がぁああ!」
ゴートの舌が焼き切れていた。
そいつは燃えるような赤髪に年季の入った山高帽を被っていた。下着のような肌色率高めの魔法服に、純白のローブを着ていた。彼女は
「世界最強の魔法老婆さちよさんだ!!」
「三千代?!」
「可愛い後輩たちに手ぇだして、覚悟は出来てんのかぁ!三下ぁ!!!」
 




