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迫る魔の手
「全くどこに行ったんだか?」
「何を探しているんキュか?」
「天馬さんだよ天馬さん!朝からいないなんてやっぱりおかしいよ」
「たしかにそうだっきゅね」
「春休み明けてからなかなか会えないし、会ってもお話しできないし、はっまさか!倦怠期!」
「そもそも付き合ってないっきゅ」
ミッキュ と話していて、違和感を感じる。そういえば、ミッキュ ってそんな模様巻きつけていたっけ?あれはミサンガ?
「ほのか、大事な話があるっきゅ」
「大事な、話?」
「そうッキュ。」
なんでだろう。ミサンガに気づいてから、眠気がすごい。
「ほのかたちがさちよの目に留まったキュ。まずいっきゅ。だから、
だめだもう、意識を保つことができない。
自分の身体が重力に引っ張られるのを感じ、その後は目の前が真っ暗になった。
倒れた少女を人形が見つめていた。