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私はとんでもなく、おめでたい馬鹿だったのだ。
確かに父の支援で妻の実家は潰れるのを免れた。
が、まさにそのことだけを盾に、まるで物の如く自分を要求したこんな醜い男を愛する者が、どこに居るだろうか?
どうせなら、この事実を上手く隠し、妻には気づかれず自然とこの状況に持ち込む手立てもあっただろう。
そうすれば妻の私に対する印象も、いくばくかは好意的なものになっていたかもしれない。
だが私は浅ましい欲望、愛を語ることはもちろん、それ以外にも彼女を思うさま蹂躙し肉欲のままに貪り尽くしたいという願望を一刻も早く満たしたかったために、他の何よりも時間を優先し、結婚にこぎ着けてしまったのだ。
それによって、妻にとっての私は「実家の危機を救ってくれた夫」ではなく「実家の窮状を利用して、自分をまるで物のように要求した最低な夫」になってしまったのではないか?
まあ、これは完全にそのままの事実ではあるのだが。




