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私は、そのことばかりを気にして毎日を過ごしていたので、見当違いはあり得ない。
そしてとうとう、家に住み込んでいる家政婦から決定的な事実を聞かされる。
妻が、私の居ない昼間に頻繁に外出するというのだ。
それも、いつもより着飾って。
これはもう、世の中の夫の誰しもが疑いをもつ行動と言えるだろう。
私は雷に打たれた思いがした。
ついに来た。
決定的だ。
私を地獄へ叩き落とすに違いない恐ろしい舞台の幕開けだ。
私は朝、それを聞いてすぐにその筋に詳しい友人に助言を求め、夕方にはある探偵社の事務所で所長と話し、妻の全て、生い立ちから始まり、過去、そして最近の素行までを漏らさず調査するよう依頼した。
なかなかの費用がかかったが、そんなものは何とも思わなかった。
妻は私にとっての最優先事項なのだから。
妻を失えば、私は生きてはいけないだろう。
もし、妻が浮気しているなら、早々に相手をひどい目にあわさねばならない。