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僕で大丈夫ですか?  作者: 誠也
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バリアル潜入

草原地帯に入り、バリアルの町を囲む壁が見えてきた。

もう昼間だし、お腹空いたな。

それにしても、お城にはどうやって入るのかな?


「正面突破です。」

「いやいやいやいや、ムリムリ、ムリだよ。」


何を言い出すんだよ。

すぐに殺られちゃうよ。


「突撃するって訳じゃないですよ。兵士になるっていう体で正面から潜入して、グラード王に会い、倒すんです。」


コボルトになったことを活かすのか。

上手くいけばいいけど。

バリアルに入る前にもう一度香水を吹きかける。

これで準備はいいはずだ。

バリアルへの入口は馬車や旅人達が列を作っていた。

入国審査があるみたいだ。

戦争中だもんね。

10分程して僕達の番がやって来た。


「お主達は何用でバリアルへこられた?」

「私達はこのバリアルで兵士になるためにやって来ました。雇ってもらえますかね?」

「ほう?見たところ剣士と魔法使いか。戦争に勝つと見えてその恩恵を預かりにでも来たのか?」

「そんなところです。」

「まあ、いいだろう。通れ。」


ホッ、よかった。

門をくぐり、バリアルへ入った。

さっきの人もそうだけど、町に居る人ほとんどがコボルトだ。

よ、よし、お城に行くぞ。


「お~い、そこの二人、ちょっと待ってくれねえか?」


振り返ると少し背の高いコボルトが立っていた。


「なっ何?」


トトさんは僕の前にさっと出た。

もしかして疑われてる?


「いや、さっきの兵士になるって話聞いてよ、俺も兵士になるためにここに来たから一緒に行かねえかと思ってさ。」


トトさんと後ろを向く。


『どうする、トトさん?』

『そうですね、断ると疑われそうですし、一緒に行きましょう。』


「いいですよ、一緒に行きましょう。」

「そりゃよかった。俺はブルーク、よろしくな。」

「うん、よろしく。」


ブルークと握手した。

ごつい手をしてるな、強そうだ。

再びお城に向かって歩き出す。


「おめさん達はどこから来たんだ?」

「アイリアの方からですよ。」


アイリアってどこ?

魔物の居るところかな?


「遠くから来たんだなぁ。あそこは平和なとこだろう?またなんで?」

「いえ、兵士になった方が儲かりそうなんで。」

「そおかぁ、俺と一緒だなぁ。俺も畑仕事やってたんだが、どうにも暮らしが安定せんでよぉ。兵士になった方がええと思ってなぁ。」


畑仕事も大変なんだな。

話すとブルークは優しい人なんだなって思えてきた。

兵士にならない方がいいんじゃないかな。

お城に着くとまた列ができていた。

どうやら全員兵士志願者らしい。

皆口を揃えて戦争に勝ちそうだから入るんだと言う。

今から戦場に行っておいしいところだけ取る気満々だな。

それから僕達は入隊手続きをしてバリアルの兵士になった。

すんなりお城の中には入れた。

さて、本番はこれからだ。

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