そして、警備隊へ
「おい、お前起きろ。こんなとこで寝るな」
こちらを覗く筋肉モリモリマッチョマンの変態がいる。オマエナンカ、コワクネェー!
「えーと、おはようございます?」
「おはようって、お前大丈夫か?もう昼すぎになるぞ。あと城門の前で寝るな。警備の邪魔だ。」
こちらを訝しそうに見てくる暫定シュワちゃん
俺の職場にもこんな筋肉いなかったぞ。
「はい、大丈夫です。すいません、ここはどこですか?」
流石に現状の把握と場所くらいは調べとかないとな。
「ここはクアルン領のカラド市だ。ここが何処かもわからないなんて。ちょっと来い。」
えっと、ちょっとその見事な筋肉で連行しないで、俺はそっちの趣味はないよーーー
はい、すぐそこの詰め所?的なとこにいます。
「この水晶に手あてろ、嘘をついたらそれが赤くなるからな。」
でました!ファンタジーアイテムでも、いまはそんなことはどうでもいいね。だって俺背中の汗の量半端じゃないもん。
「お前、名前と出身は何処だ?」
この場合は、名前と苗字逆のほうがいいな。
「創 鍵山です。出身は北海道です。」
「タクミ カギヤマか変わった名だな、もう一度出身地を言ってくれ。」
「日本国 北海道です。」
シュワちゃん悩んでんな。どうせ聞いたことないんだろうな。
「聞いたことのない、国だな。名前からして東の国出身だと思ったんだが、嘘は無いようだし。」
「俺、気づいたらあそこで寝てたんですよ。」
「そうか。お前は浮世人か。」
なんかシュワちゃんに心あたりがあるっぽい。
浮世人てなに?
「浮世人ってなんですか?}
「浮世人ってのはだな、まれにイシュタリテの知識が全くない奴が見つかることがあるんだ。イシュタリテってのはこの星の名前だ。」
俺以外にも結構な奴ら来てたんかい!まあいいだろう。イシュタリテだかの詳細な情報がほしい。
「すみませんけど、このイシュタリテに国とかありますか?」
「もちろん、あるぞ。まずは、西の国・・・・・」
イシュタリテは話に聞く限りかなりでかい。地球と大体同じ大きさだが海洋が地球より少ない代わりに陸が多いみたいだ。
そして世界の情勢は大体4つに分かれてるらしい。
一つ目は、このイシュタリテの西にある国マクシミル帝国で最も大きい領土と兵力を保有しているらしい。
俺は今ここの国にいるみたいだ。
二つ目は、北にあるスパール国、今俺がいるカラド市も、この国の中にある。スパールは領土こそ小さいが、獣人など様々な種族が暮らしているため、軍事力はなかなか高いらしい。
そんなことより、
ケモミミがいること、はい、ココ重要ですよー!
三つ目、南にあるティコス連合国は割と新しくできた国みたいで、ほかの国に、軍事的に負けないため少数国が頑張って作ったらしい。この国は技術力が他の国より優れているっぽい。
四つ目は、東にあるエインツ・メルル皇国はあまりほかの国より、目立つような特色がなく、逆に最も謎が多い国家みたいだ、みんな大好きエルフもここにいるみたいだ。
他にもパララレミ神聖国などもあるらしい。
以上紹介でした。
ということで、僕は浮世人として、保護されました。場所も詰め所から警備隊の本部の応接室の方に連行されました。はい
釈放されないのかって?だって、右も左もわからない人放置するなんてひどいことするわけないじゃん。普通。
「とりあえず、俺は副警備長のエルン・カインクレリだ。」
このマッチョマンもとい、エルンさん結構偉い人なんだな。こんな怖さで副警備長なんて。
「あ、よろしくおねがいします。」
「挨拶はできるようだな。とりあえずお前の身柄は、警備隊で預かることになる。」
「あっ、はい。」
返事しちまったよ、テンプレ的に冒険者やりたいんですが?せめて、騎士団に・・・・
「よしっ、受付に行って来い。事情は話してある。」
腹を決めますか。
「あのー、俺ぼうけ「なんだ、他に何か聞きたいことあるのか?」
「いえ、何でもありません。」
ダメでしたー
それから、応接室を出てまっすぐ行くと、正面玄関に出るわけだが、この、この町お金ないの?警備隊の建物すっごい木造建築なんだけど。
さぁ待ってました受付嬢登場ーーー
だと思った?
でも、残念本日二度目の絶望ですよ。
受付は、男ですよ。男。
おまけに、ちょい悪臭がするおっさん。
「こんにちわ。エルンさんに言われて、来ました。」
「どもども、話は聞いてるぜ、新人。」
ずいぶんハスキーな方ですね。その声相当モテませんか?
それは、さておき
「新人ですか?」
「ああ、聞いてなかったか、今日からお前は一か月警備隊予備隊員として働いてもらう。」
「予備隊員ですか?」
「簡単に言えば警備隊の訓練兵だ。」
訓練兵とかお金が稼げないじゃないですか、やだー。
まあ、買いたい物ないんだけどね。
「訓練は明日からだから、今日は宿舎の方に言って休め。宿舎はここの通りを左に曲がっていけばある。」
「はい、わかりました。それではお疲れさまでした。」
「おう、明日からがんばれよ。」