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災悪の魔法使い  作者: SHIN
超大虐殺
3/15

プロローグ.三

「皆死んじゃったか」


 ゼシュアは、死体だらけとなったグレン高原を散策していた。あの大規模な爆発の割には死体が結構残っており、その中には勇者と魔王の姿もあった。


「この世界の悪と正義が仲良く死んじゃって」


 そんな横たわる二人の側に腰を下ろす。驚くことに、ゼシュアの着ている真っ白なマントは反り血一つ浴びてなかった。


「禁魔も全て研究し終わり、この世界の強者も皆死んだか……ってか弱かったな……。代表二人は埋葬してやるか」


 ゼシュアは創造の魔法で棺桶を二つ作り、その中に魔王と勇者を入れた。


「さてと、これからどうする…。隠居か?いやいや俺まだ二十歳にもなってないし」


 そんな事を考えていると、突然、空から一筋の光がゼシュアの目の前に降り注いだ。

 ゼシュアは慌てることなく冷静にその光を見つめる。すると、その光が形を変え一人の老人が出てきた。


「おぉ、見たことないな。何者だ?」


 棺桶に腰を掛け老人を観察する。見た感じ普通の老人だが、只者では無いだろう。


「わしはこの世界の神だ」


―――――――――――。



 数分間の沈黙が訪れ、先に口を開いたのはゼシュアだった。


「それで神様が何のようっすか?」

「神が目の前にいるのにその反応か。もう少し驚いてくれると思ったぞ」


 何故落ち込んでいるのか、ゼシュアにはさっぱり分からなかった。


「まぁ、さすがだな“災悪の魔法使い”よ」

「災悪か。そう言えばそう呼ばれてたっけな」


 いつの間にか世界中でそう呼ばれてたが、別に気に掛ける事でもないので無視していた。


「この今起こった戦争も全て見ておったぞ?まさかここまで圧倒的なものとなるとはな」


 神様はなんだか渋い顔をして、そこら辺の死体を眺める。そしてゼシュアが座っている棺桶に目が止まった。


「勇者と魔王も死んでしまうとはな…」

「なんか申し訳ない。それで俺に天罰でも与えに来たんですか?」


 笑顔で聞いてくるゼシュアに神様は少し距離を取った。


「お前怖い!何故笑顔なんだよ。残念ながら天罰を与えに来たんじゃない。というかわしもお前には勝てんわ」


 その言葉にゼシュアは今まで生きてきた中で一番驚いた。


「神様が何で俺に勝てないんだよ!」

「お前はもはや現実離れしすぎておる。何自分で勝手に魔法作っちゃってるの!?さっきの神・闇魔法だっけ?いやいや、神様あんな技使えないよ!神様越えちゃってるよ君!」


 なんか興奮すぎて口調が変わってるような気がしたが、それよりも神様をいつの間にか越えていたことに驚いた。


「なるほどな。じゃあ神様は何しに来たの?」


 神様は深呼吸し興奮を収てさ真剣な眼差しになった。


「お前の荒れ果てた心を改心させようと思ってな。提案なんだか……少し眠らんか?」

「…………、どういうこと?」

「どうせお前やることなくて困っていただろ?だからわしが深い眠りにつける。そしたら寝ている間にこの世界も少しは変わってるだろう」

「……、深いって少しじゃないじゃん。でも、たしかにやることなくて困っていたところだったし」


 それを聞いて神様は急に笑顔になった。


「よし!なら早速始めよう!!」

「ちょい待て!俺はこの場所で眠るの?」


 死体だらけのグレン高原を見渡す。寝心地はあまり良さそうに思えない。


「それなら任せておけ。お前は地中に埋めておくから」

「……………、それならいっか」

「いいの!?……、まぁ本人が良いって言うからそうしよう」

「地中に眠るのも悪くないし、あ!それなら…」


 ゼシュアは創造の魔法で真っ白の棺桶を作りだした。そして自ら棺桶の中に入る。


「よし、いいぞ」

「別に死ぬわけじゃないのだが、まぁいい。それじゃいくぞ」


 神様が何かを唱える。そして意識が段々遠くなる。

―――――――――。


 こうして“災悪の魔法使い“は深い眠りについた。

短くなってしまいました(-_-;)次からは話変わるので少し長めになると思います。

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