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浦川 日歌里ノウラジュウニシ【side:U】

亀と甲羅

作者: 歌川 詩季

 ウサギ派です。

 一枚岩から削り出したわけではないけど

 セロテープで()りあわせたわけでもない

 甲羅を背負ってぼくは ゆうゆうと歩く


 一枚のでっかいパネルには()ききれないから

 ちっちゃなパズルひとつひとつに

 ()きこんだのをつなぎあわせた

 甲羅を背負ってぼくは のしのしと歩く



 なにも背負ってないウサギがとくいげに

 ぼくをおいてけぼりにする速さで

 駆けてくけど どうぞ ごかってに

 その長い耳 背中までひらひらさせてなよ

 ずっしりと厚みのある

 甲羅を背負ってぼくは ずいずいと歩く



 背負っているものが重けりゃ

 駆けだすこともかなわないくらい

 歩みをにぶらせることもあるだろうさ


 だけど この甲羅とぼくだって

 セロテープで()りあわせられてるわけでもないから

 簡単には捨てられない

 この甲羅とぼくを まるごとひとつの石くれから

 彫りだしたわけでもないけど

 ぼくはこの甲羅を脱ぎことなく

 ゆうゆう どしどし すいすい これからも歩いて行こう

 ウサギ可愛い♡


挿絵(By みてみん)


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【同一課題作品】
Never let go my hand you hold
作者:日浦海里先生
― 新着の感想 ―
[良い点] イヤ、まさか、歌川先生も、「亀」の誌を書いておいでだとは! 今、「亀の頭の涙!」(誌)を投稿したところです。 困ったなあ……。
[一言] あれがそれでこれなのか と唸らされる作品 元テーマを知った上で読むと 発想力に脱帽です
[一言]  自分にできることを、自分のペースで。  卑下するでもなく、羨むでもなく、諦めるでもなく。これでいいのだと言える『ぼく』の姿勢は見習うべきものがあるのだと思います。  できないことをできる…
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