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3歳から始める異世界生活  作者: うわぁーん
2/8

1-1

目を開けると、木漏れ日の差し込む森の中だった。


それほど深い森ではないようで、木々の間隔は広くよく見れば根元にはキノコのようなものや草が生えている。


日差しから昼ぐらいかな?


気温はそれなりに暑く初夏を思わせる。


あたりを見回してみるが、周りは木々ばかりで人里のようなものは発見できない。


神様曰く人里の近くだったはずだが森を抜ければ人里があるのだろうか?


それにしても先ほどからどうも違和感を感じる。視界が妙に低いのだ。


両手を見てもとても可愛らしい小さな手だ。


下を見ると裸で靴も履いてない。男らしかった息子はすっかりかわいい象さんになっていた。なぜか悲しく感じた。


若返らしてくれるのはいいけど服ぐらいサービスしてほしかった・・・


年齢を確認するため神様から教わったようにステータスと念じてみると、視界内にステータスが表示された。



---------------------



名前:サトー ケンタ


レベル:1


種族:人間


年齢:3歳


状態:普通


HP:8/8 MP:50/50


STR:4 INT:150 AGI:3 VIT:2 DEX:4 LUK:3


スキル:鑑定 アイテムボックス 言語理解 魔力感知Lv1 魔力操作Lv1


ユニークスキル:ステータス マップ 使い魔作成


使い魔:ミーちゃん(猫)


---------------------


おぉ、ゲームみたいだな。でも3歳って年齢低すぎないか?


たしかに若いほうが人生楽しめるだろうけど、3歳はさすがに若すぎる気が・・・


能力値も3歳だからか全体的に低いけど、INTだけ妙に高いな。体は小さくても頭脳は大人だからかな?


INT以外が低すぎて生きていけるか不安になるけど、ま、まー人里に出れば保護してもらえるようなことを神様が言ってたよな。


そーだ。みーちゃんはどこだ?


そういえば周りを見回してもいなかったな。


召喚すれば出てくるのかな?


「召喚!」


唱えたとたん足元にに魔法陣が浮かび上がり同時に体から何かが抜けていくような感覚を覚えた。すると目の前にみーちゃんがお座りしてこちらを見上げている。くりくりしたまん丸の目で見上げながら「にゃっにゃっ」と鳴く。可愛いなーとか思いながら


ステータスを確認するとMPが10消費されていた。


ついでにみーちゃんのステータスも表示されている。


---------------------


名前:みーちゃん


レベル:1


種族:猫


年齢:5か月


状態:普通


HP:3/3 MP:5/5


STR:2 INT:5 AGI:5 VIT:2 DEX:5 LUK:8


スキル:なし


---------------------


あれ? みーちゃんも小さくなってないか?


抱き上げると、両手の手のひらに乗るくらいの大きさになっている。猫というより大きめのハムスターみたいだ。


頭の中でみーちゃんに呼びかけると、「にゃっにゃっ」とかわいい声で返事しながらいつもの特等席、右肩の上に上ってほおずりしてくる。


俺も3歳の体だけど、みーちゃんも小さくなっているためとても収まりがいいな。


みーちゃんの喉を撫でながら続いてマップを確認。


視界の右上のほうに四角いマップが表示される。現在は四角の中に白い丸が表示されその周りは真っ黒だ。


これはもしかしてオートマッピングなのかな?


少しだけ歩いてみると表示範囲が徐々に増えていく。今のところ白いだけで特に情報は表示されない。


神様の話ではいろいろ表示範囲を広げたり、探知系の魔法と連動して表示させることが可能とのこと。視覚内のマップの表示場所やマップ表示範囲は意識するだけで簡単に切り替わった。


マップ表示範囲を広げても現在の状態では白い部分が小さくなり、黒い部分が広がるだけで意味がなかった。あとはマップ内にマーキングすることが可能で、試しに最初の地点にマーキングをすると、赤い点が表示され適当に歩いても赤い点が表示されていることにより迷うことはなさそうだ。


方角は上が北になるように設定されていて、設定を変えれば南を上にしたり、自分の視界の向きに合わせることもできるようだが、こんがらがりそうなので北で固定することにした。



とりあえず検証はそこまでにして、まずは人里を探そうと歩き始めたところ、右側の藪のほうからガサガサと音が聞こえた。


びくっと振り向くと、そこから中型犬ほどの大き目の白いウサギが飛び出してきた。


ミーちゃんが身構えて爪を出しているので肩が痛い。


距離は8m程先。鼻をヒクヒクさせながら赤い目でこちらを見ている。


見た目は可愛らしいのだが、頭に生えているとがった角がとても気になる。


とりあえず鑑定してみようと考えたところで、いきなり突進してきた。


「ちょっ!?」


鑑定する間もなく慌てて避けようとするが、3歳児の体では思い通りに動かず転んでしまう。その上をタイミングよくウサギが飛び越し木に激突した。


うわっ木に思いっきり刺さってる!あれ食らったら体貫通するよね!?


とりあえず今のうちに逃げようと何とか走り出すが、ウサギも木から角を外して後ろから再度突撃してくる。


「死、死ぬーーーー!」


走りながら叫んだところ、後ろからどさりと音がした。


走りながら後ろを見ると、ウサギに何か刺さった状態で倒れている。


状況が分からずウサギを凝視していると、


「おーい。大丈夫か?」と声が聞こえる。あたりをきょろきょろ見回すと20m程離れたところに5人ほどの人影ががあった。


助かったーと思ったところで腰が抜けてその場に座り込んでしまった。


とりあえずこちらに近づいてきているので、座ったまま待ちながら、頭の中でみーちゃんに爪を引っ込めるようお願いした。


ずっと食い込んでて痛かったんだよね・・・


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