表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/108

綻び

 人通りのない地下駐車場に人影が2つ


「準備は出来ている。明日には決行するぞ」

黒いローブを被って顔には黒く笑っている表情の仮面。

怪しさテストがあれば満点取れそうな人物がポニーテールの女性に話しかける。


「ああ、貴方に任せるように命を受けている。実行も好きにしてもらって構わない」

「いや助かるね。こっちもやりたいことあるし楽しみにしててくれ」

 ローブの人物はそう言うとスッと闇に消えた。

「これで良いのか?正直分からないが命令には従わねばな……」

ポニーテールの女性もそう呟くと闇に消えていった。


「あーイライラする」

タバコを吸いながら 町田 健太 は先ほどの事を思い出す。

 先方に納めた製品に不良品が混ざっており、その引き取りと新しい製品の納品手続きを終えたばかりだ。

 必死に謝って先方もなんとか納得してくれた。

 謝っているとき正直「なんで俺が」的な気持ちがなかった訳ではないが問題はその後、一緒に謝りに行った上司からの説教……と言うか八つ当たり。

「そもそもこの件はあいつの担当じゃん。あータバコやめられんし、吸う所も少ないし狭っ!」

なんかイライラし出したら何もかもが気に触る。

イライラに身を任せ喫煙所の壁を蹴る。


「ちと微妙だが良いか。探してみると人を殺したいほど憎む者は意外にいないものだな」

「へ?」

町田は後ろから聞こえた声に振り向こうとしたが目の前は暗くなり意識が消えていく。

最後に「こんな事ならもう少し早めにこっちに来るべきだったな」

そんなボヤキのようなものが聞こえた。

 

 この瞬間 町田 健太 はこの世から消えた。

代わりにそこにはおぞましい化物が立っていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ