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灰の魔女 ~アオイ日だまりへ~  作者: 功野 涼し
魔界の森 ~それぞれの戦い~
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魔女修行

「じゃあまずは体の何処かに魔女の発現、文字のようなものがあるはずよ、見せてもらえるかしら」

そう言われて私は右腕を見せる。


「これは凄い書き方ね。わたしのはこんな感じ」

 そう言ってリエンさんは左手首を見せる。


 そこには4行位の綺麗に並んだ文字の帯が手首を一周巻いていた。

「この文字はね魔女の刻印って言って、わたしたちに寄生するアニママスを召喚する為のものなの。天使や魔物が召喚で使う魔方陣ね。それが常に発動している状態だと思えばいいわ」


「葵ちゃんのアニママスは本来、教えてもらえるはずの事を知らないまま本能で文字を書いたのね。

 それに加えて、葵ちゃんが死にかけるから力を強めて助けようと必死に書いたはずよ」

 私は腕の文字を擦りながらイグニスに感謝する。


「早速だけど葵ちゃんのアニママス見せてくれる?名前はあるのかしら?」

「あ、はい、イグニスです」

そう言って私はイグニスを呼び出す。

「ふ~ん、可愛いわね。よろしくイグニスちゃん」

 ちょんと人差し指で突っつかれて挨拶をされたイグニスはなんか照れてるように見えた。

 むっ、綺麗な人には弱いのかイグニス。男はこれだから……


「何が出来るのか一通り見たいから外へ行きましょう」

 そう言って外に出た私は一通りイグニスの技を見せた。

 驚いたのは火を地面に放ったのに焦げあと1つ付かなかったこと。

 何でもリエンさんの結界内だかららしいけど、それって私はリエンさんに傷1つ付けれないってことになる……


「お疲れ様。葵ちゃんはイグニスちゃんに頼りすぎね。

 それに葵ちゃんの使い方は天使に寄りすぎてるわ。魔物的使い方も覚えなきゃ」

「まっ魔物!?グパーですか?」


私の頭の中に火で燃えながらあばら骨突きだし、腕がワニな私がいた。

「ふふ、なんだか面白いこと考えてそうだけど違うわ」


そう言って召喚の事を教えてくれた。

 天使は「外部召喚、体外召喚」と呼ばれるもので、鍛冶師などによって作られた武器を自分の血で刻印し登録する。

 それを生まれつき持っている自らの魔方陣へ入れて出し入れする。

 

 魔物は相手を食べることで体内に取り込み能力を奪って体内の一部に宿す。

召喚することで宿した体の部位が変化し魔物の能力を使用出来るようになる。

「内部召喚、体内召喚」と呼ばれ外部召喚より召喚速度が速いらしい。


 魔女はその間。私で言えばイグニスを外部で武器に変化させつつ、体内でイグニスによる肉体の強化、肉体からの武器の召喚。簡単に言えば舞のボーンブレードみたいに体に密着した武器を出して戦う。

 因みに手が割れてグパーみたいな変化は出来ないらしい。


「葵ちゃんはイグニスちゃんを体内中に巡らせて肉体の強化出来るようになること、今の武器を素早くイメージし口に出さなくても具現化する事、葵ちゃん自信が様々な武器を使いこなし強くなること、この3つが課題ね」

「それってほぼ何も出来てないってことですよね?」

「そうね、厳しい言い方だと何も出来てないわ。大丈夫ビシバシいくからすぐ出来るようになるわ。わたしも久しぶりの弟子だから張り切っていくわ」


 こうしてリエンさんの魔女修行が始まった。

リエンさん見た目緩い感じだが、かなり厳しい修行になるのであった……


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