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枕の下に 希望の上に(8)

違う話

朝のコーヒーを

君は勧めてくれる

午前九時半は

あの香りに

君の生き物としての匂いも

混ぜに混ぜて

幸せの香りと言えた

日曜日の竪琴が

綺麗な音を鳴らす




シャワーを浴びて

出掛ける

二人で歩く道のりは

誰かにとっては

普通の道だ

この感覚を忘れたら

色んな物が萎んでしまう

これからの話も

これまでの話も




一人で雑貨屋に入る

いつの間にか癖になった

好きでも無いのに

癖になるのは

プラスされた何かが

僕の中で許容されたからだ

我を通すだけなら

それは孤独と同じだ

孤独な人は

人と居ても独りになる

だから

周りから人が居なくなる




冷酒用のぐい呑みを

ペアで買った

追加して

冷酒用の徳利も買う

一万円が小さくなるけれど

後で

大きくなる物の方が欲しいんだ

お金は

いくらあっても足りないが

足りる為にする事は

働く事だけではない

きっと

その価値観の創造が

みんな苦痛になっているのだ




気を抜けば

人は人から離れていく

口だけなら

なんとでも言える

話し合いでは無い話し合いは

永遠の時間があろうと

いがみ合いになる

価値観が

合わないんじゃない

知らなくても良いって

思っているんだ

わかったって

批判するだけなら一緒だ

それは

価値観が

合わないんじゃない

人として見ていないのだ




日本酒を三本

さっきのアレと連れ立って

君の家へ帰る

インターフォンの音

中から出てくると

作ってない顔が笑う

扉が閉まると

キッチン周りで二人

せかせかと動く

後はテレビの音

興味がある時だけの会話

お互いのリズムが

特殊なら

お互いのリズムを

普通にしたら良い




テーブルに並べて

食事をする

乾杯から始まる

のんびりとした空気は

時間設定しておかなければ

ずっと

そのままになってしまう

君はぐい呑みを

両手で飲んだ

丁寧に飲んでいるだけだと

僕が思っていると

「練習」と言って

君は笑った

僕も笑う




自分が無い事と

我を張らない事は

同じじゃない

だから

君が君で居るとか

僕が僕で居るとか

単純じゃない

簡単でもない

奇跡なんて言うつもりも無い

頑張るって事でも無い

たった一つの

我を張っているだけ

たった一つの我を

一生張っているだけなんだ




我を張る事を良しとしない

現代人には不可能な話で

欲望に引きづられた我を張る事を

自由だと勘違いしている

苦虫を噛み潰せない

そんな人間には

輝かしい理由だ

僕は違うと言いたい

君は違うと言えるだろうか

これまでの話と

これからの話は

違うのだから


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