第四話[青崎2]
こんにちは。この小説のジャンルがまだ「その他」のままだけどこれといって思いつかないオロボ46です。
今回は再び高次の視点となります。
どうか最後まで見ていってください。
「いつもの飲む?」
依頼主が帰ったあと、影島さんが聞いてきた。
「もちろんですよ。」
祐介は即答した。もちろん俺も不満は無かった。むしろ即答してもらわなければ困る。
しばらくして、目の前にコーヒーが置かれた。
そのコーヒーには少量のクリームが入っている。砂糖はない。
祐介はコーヒーの匂いを嗅ぐと口に付け、
その味をしっかり舌に残しつつゆっくりと喉に通した。
一気に飲まず、少し飲んだところで止め、舌に残った後味を楽しむ。
その時の祐介の感じ取った匂い、熱さ、そして味は祐介の中に居る俺までも伝わった。
5年前から変わらない味だ・・・。
「そういえば、黒日ちゃんは元気?」
俺と同じくコーヒーを味わっている祐介は影島さんに聞いた。
「まあね。といっても相変わらず私には無愛想だけどね。
小雪ちゃんは結構話す機会が多くなったけど。」
黒日さんは影島さんの姪っ子で、その青い人格が小雪さんだ。
ただし、彼女は[意思解離型]と呼ばれていて、
俺のように宿主と会話する事は出来ない。
これは、青い脳の特長の一つでもあるんだ。
青い人格は脳の侵食部分によって大きく2つのタイプに分類される。
1つは意思共通型だ。俺はこっちのタイプだ。
これは一方が体の操作をしている時でも、もう一方の意思は起きたままになる。
いわゆる脳内会議というやつもできるぞ。
基本的には感覚はどちらとも感じる。
例えば先ほどのように味は両者共通だし、
うっかりタンスに小指をぶつけた時も両者仲良く悶絶するわけだ。
ただし、内側にいる人格はその感覚をある程度遮断することができる。
例えるならば窓を閉じるような感じだ。もちろん、内側の人格は寝てても問題ない。
あくまでもある程度なので、うっかりタンスに小指をぶつけた痛みは遮断しきれずに
結局両者なかよく悶絶するのである。寝てたとしても叩き起こされるしな。
もう一つは意思解離型。
これは一方が出ている時はもう一方は眠っていて、眠っているときの記憶はない。
もちろん、脳内会議も出来ない。
ただし、感覚は完全に遮断されているため、寝ている方は痛みを感じたりはしない。
なお、意思共通型は内側の人格の意識で入れ替わるが、
意思解離型は何かの出来事に遭遇したり、何かを身につけたり外したりなど、
何かのきっかけで入れ替わる。
一見すると両者との共存は難しそうだが、
変わるきっかけさえ掴めばそこまで難しくないらしい。
とまあここまで説明したがやっぱり例外もあって、
一方は裏でも意識を持っているが
もう一方は裏になると意識を持たない者もいたりするがな。
「それで、まずどこからあたるんだい?」
影島さんの問いに祐介はまた即答した。
「そりゃあもちろん手当たり次第にゲフンゲフン・・・」
待て、俺が答える。
「最初は事件の現場あたりでいろいろ調べてみます。
それで13時から佐藤さんのお姉さんと会う約束になっているのでそちらに行き、
そして学校の下校時刻になったらちょっといきなり過ぎますが尾行するつもりです。」
「その声のトーンは高次くんか。君も全く変わってないな。」
コーヒーを飲み終わり会計を済ませた後、祐介は俺に言った。
(別に僕は手当たり次第でもいいとおもうけどなあ・・・)
それが駄目だから止めたんだろうが・・・。
(なるほど、そういう意味か。)
そこで納得するのかよ。
「それじゃあ影島さん、またここに来ますから。」
俺が困惑している内に祐介は外に出ようとした。
カランk[ガン!!]aラーン
「ーーーってええええええええええええええええええええええ!!!」
いてええええええええええええええええええええええええええ!!!
小指があああああああああああああああああああああああああ!!!
「あ、そこの扉付近の角、耐震工事でできたんだけど
よくお客さんがそこに小指をぶつけるんだよね。」
影島さんそれを早く言ええええええええええええええええええ!!!
いかがでしたか?
皆さんも角に小指をぶつけないようにしましょう。
次回は影島さんの姪っ子の「黒日」さんの視点になる予定です。




