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烈火の饗宴 -12-
「先生から聞いたぞ。お前が事件解決のために必要な道具として金属ナトリウムを借りた事もな」
「あんた1人でそこまで…?」
「おまけにお前は事件の手口をさらさらと話していた。あの事件、単純にマッチやらライターやらでティッシュか升に火をつけて逃走するだけでも十分に成り立つ事件だ。それを、まずあんな風に推理を進めていたのも不自然だった」
千野は俯いたまま口を開かない。代わりに、小さな嗚咽が部室の中に流れる。
「なんでこんな事をした。秘密探偵部の事を信頼してくれた教師も、秘密探偵部のメンバーである俺たちを裏切ってまでお前は神社でいたずらをしたかったっていうのか?」
「…なんで木山はそんなに頭が切れるのよ…?」
「…知らないな。それに、頭が切れる訳じゃない。今回の事件も、ここまでたどり着くのに1週間以上はかかった。実際、お前がペラペラと事件の手口を話してなかったらどうしようもなかった」
相変わらず口調を変えない木山を、千野は泣きそうになりながら見つめる。
「…木山には敵わないわね…。で、どうするの? 警察にでも突き出す?」
「…いや、そんな面倒な事はしねーよ」




