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陽炎の鎌鼬 -11-
「そんな反応してないで、とりあえず現場に向かう。まだ確信は持ててない」
そう言いながら扇風機のスイッチを切る。本当の所は、日差しがきつい中庭よりも部室でのんびり過ごしたいのだが、そんな事を言っている余裕はない。ぞろぞろと中庭に向かい、その端の辺りで立ち止まる。
「蒼井、今日の古典の小テスト持ってるか?」
「もちろんあるぜ。でも、何に使うんだ?」
不思議そうにしている海斗から小テストを受け取る。2点と書かれたテストを持ち、それを大きく振り上げると、草むらに向かって勢い良く手を振り下ろす。その直後、
「ああっ!」
「えぇっ!?」
「ど、どうして…?」
と驚く一同。それもそのはず。翔の握っている小テストには5センチほどの切れ目が入っていたのだ。




