88ページ 勇者のゲンコツ。
魔族の勇者は弱かった。
魔族……スペックは高いはずだよね?
勇者初心者なチャラ男父より弱いなんてドンダケなんだ?!
これでよく召喚した国の連中に殺されずに逃げ出せたなぁ。
魔族と聞いて魔王さんが張り切ってたんだけど……
テイムのスキルがあったのでオークを順にテイムして国に仕立てて
召喚した連中に仕返ししたと。
弱くても頭は良かったんだねえ。
帰還の方法が知りたかったらしいけど連中は知らなかった。
そうこうしてるうちに別の人の国から大使が来て戦争を吹っ掛けると
まわりくどく脅したのでとっ捕まえて牢に放り込んだんだね。
「ココで王さまやってるよりも弱いってバカにされてても自分の世界に帰りたい」
あー、まあ当然だよねえ。
ということでココの神さまもお望みなのでオークの国は解散。
テイムを解いてもとの魔物として自然に返した。
召喚した国の連中には神様の神殿への寄進と奉仕を命令。
信仰心を押し付けたいわけじゃあないけど神殿がないと万が一〔次〕がココだったら
神さまへのコンタクトがとりにくいと思う。
神さまが居ること自体に慣れてもらうことにした。
形から入るってこともあるしね。
まあ、寄進と奉仕だけで別に「信仰しろ!」とは言ってないしな。
幼女な神さまから魔族の神様に連絡してもらって魔族の勇者を
元の世界に戻してもらった。
感謝してくれたけどソレはアノ魔族の神様にして下さい。
どうせまた〔してやったり!〕な笑顔なんだろうなぁ。
坊ちゃんのお父さんは牢屋でダイエットできたらしい。
魔族相手でよく殺されなかったねえ。
ともかく無事に坊ちゃんの所に帰還。
神殿の再生を手伝ってくれるそうだ。
プププ、資金は召喚主のあの国持ちだしね。
オレ達もココのお金を持って帰ってもしょうがないので寄付した。
余ったお金はいつもだいたい寄付だね。
少し取っといたりもするけどね。
トカゲたちは坊ちゃんに引き取ってもらってバイトなあの人の召喚陣で帰って来た。
あー、聖女な奥さんがコワイです。
バイトなあの人も青筋たててます。
魔王さんに弾除けをお願いしましたが役には立ちません。
チャラ男親子がかばってくれたのでなんとか戦場離脱。
師匠な勇者さんがめずらしくゲンコツを一発くれた。
まあ、おかげで離脱できた気もする。
チャラ男父も少しレベルが上がって帰って来れた。
アイテムボックスの魔法を野営のときに教えておいたので
今度穴に落ちてもスリッパで勇者をやらなくても済むだろう。
そういえば魔族の勇者もやらせてみたらできたよな。
あの魔法は勇者なら簡単なんだろうか?
でも、教えてくれたのは魔王さんだったから勇者だけって訳でもないんだろうね。
魔族の勇者は召喚で少しレベルが上がったこととアイテムボックスの魔法が
できるようになったことで以前よりバカにされなくなったそうです。
モチロン魔族の神様への感謝も忘れてないとか。
どうやら魔族の神様は信者が増えたようです。
マモルくんは魔族の神様の信者を増やしたことには
気付いてません。
まあ、気づいても気にはしないでしょうねえ。
加護を頂いてるんだもの。




