82ページ みんなで迷子。
バイトなあの人はできる限りの範囲の神様に問い合わせをしてくれている。
あの人のパートナーだという賢者のお姉さんも占いで探してくれているんだけど
どこからも返事も反応も帰ってこない。
勇者さんもチャラ男父が消えた周辺から落ちた方向を調べてしらみつぶしに
探してくれている。
でも……見つからない。
イケメン神官は温室の奥の壁に神棚を造った。
モチロン祀られてるのはあのミイラばあちゃんな神様だ。
「祈ることしかできないからね。
加護をくださったあの神様に祈りの焦点になっていただいたんだよ」
ココはあのバイトなあの人が神さまだけどイケメンの神さまはあの
ミイラばあちゃんな神さまなんだな。
なのでオレも加護を下さった魔族の神さまの神棚を造ることにした。
体育館だとバイトなあの人に悪い気がしたので自分の部屋だ。
もっとも神棚と言いつつ土魔法で作ったミニミニ神殿なんだけど。
フィギアの魔族の神さまも造って奉納めた。
オヤジの秘蔵のウィスキーを少し失敬してお神酒代わりに供えた。
もっとも祈ったからと言ってあの魔族の神様がどうにかして下さるとは
思っていなかった。
心を澄ませるための祈り……だったと思う。
チャラ男父の無事と帰還をただ祈る。
そのための焦点が魔族の神さまだっただけだ。
神さまにしてみれば勝手な祈りでしかなかったはずだ。
ところがなんと〔神託〕がきた。
チャラ男と魔王さんとオレの三人でチャラ男父が消えた場所で
〔****〕の魔道具を使えと宣った。
魔王さんはその訳の分からない名前の魔道具になんだか納得したようで
秘蔵品らしいソレを出してくれた。
チラリと隣の勇者さんちの方を見たのでコレは聖女な奥さんにバレたら
ヤバイものかもしれない。
ともかく三人でチャラ男父が消えた場所に行く。
まあ、チャラ男んちの居間なんだけど。
魔道具を作動させたけどなにも起こらない。
なんだか視界がブレたような気がした。
気が付けば穴に消えようとしてるチャラ男父。
それを見て驚いた顔で固まってるイケメンとチャラ男。
えっ!? チャラ男が二人?!
慌ててはいたけどなんとかチャラ男父を捕まえた。
でもそのまま一緒に穴に吸い込まれた。
チャラ男と魔王さん付きで。
どうやらタイムマシン系な魔道具だったようだ。
チャラ男が二人って……
タイムパラドックス……無視だね(汗。)
ところでココは何処なんだろう?
チャラ男父は捕まえたけどこれじゃあみんなで迷子だよ。
アノ魔族の神さまはもしかしてオレ等で遊んでるんだろうか?
召喚じゃあないから分からないってバイトなあの人は言ってたよなあ……と
いささか不安になってきたマモルくんなのでした。
あー、また迷子だねえ、マモルくん。
でも今回は一人じゃあないから少しは楽かもしれない。
赤信号みんなで渡れば怖くない。
あ! 違うかな? 違うかな?




