61ページ 神託。
ドワーフ君に神殿に案内してもらう。
馬は宿に預けた。
神殿は街の北西。
街の北門と西門の間のかなりの広さを占めている。
一般人が入れるのは勿論途中まで。
貴族でも中程まで。
領主はもう少し奥まで行けるようだが最奥部は高位の神官と神殿長のみらしい。
ともかくオレらは一般人ということだ。
説明はドワーフ君。
別に種族で区別も差別もされないらしい。
でもココは人族の国なので貴族も王族も人間だ。
皆でお祈りをする。
特に反応無し。
う~ん、ココの世界って神さまは居ないのかね?
それとも一般人は相手にしてもらえないのかね?
折角来たんだけどねぇ。
一度でダメならまた来てみようとイケメン神官が言うので
今日の所は帰ろうとした。
ところが突然バラバラと目の前に神殿の警護兵が現れた。
「お帰りの所を申し訳ないがこちらの神官からお呼びするように
申し付かりました。
ご案内いたしますのでご同道願います」
何かの罠かとも思えたけど蹴散らすのも簡単な連中だと判断して
皆でお邪魔することにした。
お茶の一杯くらい出るのかね?
招待者はココの神殿の副神殿長だった。
「突然のご招待、驚かれたと思いますがお許しください。
神託によりアナタ方が我らをお助け下さると出たのです」
そうイケメンに向かって副神殿長は言った。
あー、神託ね。
神さま、居たんだね。
オレらのお祈りには反応無かったけど。
「あなた方のお望みはご助力頂けたら道が開かれるとも出ました。
どうかご助力下さいますようお願いします」
連絡してやるから仕事してってくれってか。
こっちのお祈りは聞こえてはいたんだね。
「それは私たちでできることなんでしょうか?
ご覧のとおり皆成人前の若輩ものですが」
おおっ! イケメンなかなか大人な対応するじゃん。
ホイホイ引き受けるとヒドイ目にあわされたりするからなぁ。
「皆様の実力はすでに宝珠により解析させていただきました。
勝手に拝見して失礼とは思いましたが問題の解決できる人材が
不足しているのです。
できうる限りの人を解析して探しておりましたが神託を頂き
あわててご招待した次第です」
あー、全部バレてるのか。
もしかして異世界人ってことも?
「神殿長さまをお助けいただきたい。
あの方をお助けできれば他の王族の方々をお助けできるでしょう。
王族のことごとくが呪いをかけられてしまっているのです。
解呪できるだけの力をお持ちなのはココの神殿長さまですが
危険な病に伏せておいでで特別な薬が必要なんです。
ですが在庫がありません。
王族が優先して使ってしまったのです。
呪いを最初は病と勘違いしてしまって……
材料はあるダンジョンの最下層にあるのが分かっていますが
ボスの部屋の隅でしか発見されていません。
何度も騎士たちや冒険者たちに行ってもらいましたが
ボスには勝てませんでした」
結局、引き受けることになった。
ココの神さまはヤレると判断したということだろう。
道を開いてくれるんなら多少のことはしないとな。
結局、お茶は出なかった。
別にのどは乾いてなかったからいいんだけどね。
う~ん、ココの神様ってなんで直接マモルくんたちに
言って来ないんですかね?
ともあれまたダンジョンです。
迷子にならないでねぇ。
プププ、マーカー付いててもなりそうだもんねぇ。




