29ページ オッサン勇者。
王都に宿を取って情報収集。
砦の強そうなヤツは勇者だった。
なぜか王都には入れてもらえないらしい。
あの砦が専用拠点なようだ。
ダチ勇者のウワサはほんの少しだった。
〔勇者の弟子〕だという。
なんで弟子なんか必要なんだ?
砦の周辺を回ってみるけど別に結界があるわけでもない。
ということでスパッと潜入。
索敵で連中の位置を特定して、さてご対面と……
いかなかった。
隠蔽と今回の移動で何故か付いてた隠密を使ったのに勇者にはバレてた。
つ、強い。
でも、この勇者……首輪付きだよ。
しかも結構年のいったオッサンだ。
アレか、そろそろ限界近いんで後継者を育成しようとしたのか?
「魔族の気配をまとったガキなぞ初めてだ。
どうやら人間のようだがその強さならあのガキどもより有望だな。
弟子になるなら許してやらんでもないぞ」
無理矢理な入門勧誘なんてお断りだね。
砦を壊したい訳じゃあないので中庭に出てオッサン勇者と対峙。
強いけどサラリーマン勇者さんほどじゃあない。
あの人はもう別格だからね。
オレとオッサンとの差は少しだと思う。
でもまあ、その「少し」が問題なんだけどね。
魔王さんが一言ささやいた。
頷いて了解する。
五五分もかからず戦闘終了。
なに、オレは囮で魔王さんが魔法をぶちこんだだけ。
ゴメンよ。魔族の気配はこのひと(トカゲ)のなんだよ。
首輪をサクッと外して尋問。
騒ぎを聞いてダチ勇者どももやって来た。
勿論、連中の首輪も外す。
オッサン勇者は召喚されてから随分とたつのでもうそろそろ引退したい。
「次」の勇者が必要になったがオッサン勇者がすでにいるせいか召喚に失敗。
なので弟子になれるやつを召喚。
三人もくるとは思ってなかったと。
元の世界に帰りたくないのか聞いてみる。
あ! しまった!
コレはダメな質問だった。
す、すみません……
「帰りたい気持ちはある。
だが、ココで長いこと過ごしてしまった。
戻ったオレの居場所があると思うか?」
「首輪をはずしてくれてありがとよ。
魔族を殲滅できてないから弟子を作ろうと思ったんだが無理みたいだな。
ココの連中だけでは魔族に対抗できない。
首輪を恨んでないわけじゃあないが一応勇者なんでな。
仕事はきっちりしたいんだ」
はあ、まじめな勇者だねえ。
でも、自分も強制されて勇者にされたのにこんなガキどもに
ソレを強制しようってのは頂けないよ、オッサン。
どうしようか悩んでたらポンとアノ二人が出現した。
ラッキー! 全部おまかせにしちゃえるかも~。
ん~、元の世界に居場所がなくなってるって
深刻だよねえ。
マモルくんよりレベルが上なら首輪をはずせたかも。
もう外す気がなくなってたのかもね。
さて、最強な二人はどうすんのかね。
ガキどもはお家に帰る時間だよ~。




