201ページ 婚約。
ブックマークと評価ポイントを下さった方々・・
ありがとうございました。
おかげさまでなんとか完結できました。
PVが29000ユニークが5400を越えました。(7/20)
これでマモルくんのお話は終わりです。
「もう少し」という未練があるうちがいいかもしれないと
無理矢理な言い訳をしつつお付合い下さいましたことにお礼申し上げます。
ありがとうございました。
オレ達がみた〔夢〕はただの〔夢〕ではなかった。
彼女は先祖に夢魔の魔族がいたそうでオレに〔夢〕を見させたんだそうだ。
「お前が見た私はお前の思ってた私と現実の私の複合体だった。
済まない・・お前のイメージを勝手に利用したんだ。」
彼女は妊娠していた。オレの子供を。
彼女は驚いていた。弟魔王も。
魔族はレベルが高くなると子供ができにくくなるそうだ。
幼い時からレベルが高すぎるくらい高かったリエラは当然のように
子供のできない体だと診断されていたと言う。
なので彼女は妊娠についての知識をほとんど持ってなかった。
あきれたことに皆が異世界(オレ達の所)で悪い病気にでも罹ったのではないかと
疑ってたんだそうだ。
オレはあの晩のことは〔夢〕だと思っていた。
まさか・・いや、もしかしたら・・とは思っても確かめるなんてことは
できなかった。
でも今は分かっている。
責任が取れるだろうか。
・・・取らせてくれるんだろうか・・・
リエラを好きでも周りがそれを許してくれるだろうか。
でも、子供はオレの子なんだ!
バイトなあの人が迎えに来た。わざわざ。
最近は召喚陣なんかで移動させてくれることが多かったのに。
魔族の神さまといろいろ交渉したらしい。
どうやらリエラの〔夢〕を手伝っていたようだ。
あの神様は確信犯なのかもしれないとは思ったけど火に油を注ぎそうな気がして
黙っておくことにした。
オレは未成年だし結婚するにはオレ達の国では男は18歳からでないと無理だ。
生きて居たら両親の許可が要るけど二人とももう現世の存在ではない。
ばあちゃんが保護者だけどばあちゃんの許可は無くても結婚できるらしい。
結局リエラとは婚約ということになった。
リエラの世界の成人は16歳なのでその歳になったら結婚式をしようと思う。
日本は役所に婚姻届けを届けることで正式に夫婦だけど届け出無しで
結婚式をしてはイケナイとは決まっていない。
まあ、お式をしても内縁関係ということになるんだけどね。
それまで子供とリエラは弟魔王に預けることにした。
高校生勇者と同じように月に二回ほど通う許可をいただいた。
今までいろいろバイトなあの人や師匠達の手伝いをしてたのが考慮されたようだ。
師匠も聖女さんもあきれてたけれど祝福もしてくれた。
「大人になるには君はまだまだ早いと思ってたんだけどね。
まだ子供でいてほしいという親の気持ちってこんなものかとなんだか少し
分かった気もするよ。」
そういえば師匠夫妻には子供がまだいない。
人も魔族と同じようにレベルが高いと子供ができにくいんだろうか・・・
魔族の神さまも驚いたそうだ。
「君を婿にしようと思ってた訳じゃあないよ。
あの子には子供のできる可能性が低かった。
なまじ強く生まれついたばかりにね。
だから恋人くらいになってくれればすこしは幸せを
感じさせられるんじゃあないかと思ってたんだよ。
あの子には退屈しか無かったからね。
バイトなアレには今回は散々言われまくったがまああの子が幸せならいいかな。
よろしく頼むよ。」
イケメンやダチどもやチャラ男には全部話した。
みんなに一発ずつ殴られた。
「そんなに急いで大人のすることをすんな! 」と・・
急いだつもりはなかったんだけど・・・
いや・・急いでいたのかもしれない。
オヤジとオフクロが居なくなった穴を埋めたいと何処かで思っていたのかも・・
リエラの国の金貨で指輪を造った。
錬金術は便利だ。
シンプルで宝石も付いていないタダの金の指輪。
彼女の指にはめて、オレの指にはめてもらった。
それだけで離れていても側に彼女が居てくれる気がした。
いつか彼女と子供をオレの家族としてココの世界に呼び寄せたいと思う。
彼女は元魔王だけれど魔王さんでもココにいることが許されている。
オレがココの成人の二十歳になるまでには何とかしたい。
バイトなあの人にはお願い事をするだけで勇気がいるけれど
オレは〔勇者〕なんだからな! 【完】
マモルくんを大人にしてしまうのには抵抗がありました。
やっぱりまだ中学生なんですもん。
でも、彼は大人にならざるをえないところに立ってしまいました。
なので側にだれか居させたかったんです。
マモルくんはこれからも召喚され派遣されアチコチの異世界を飛び回るでしょう。
でも彼の世界はコノ世界です。
チャラ男くんの言ってたようにコノ世界に帰って来てくれないと
作者も困ります。(笑。)
どこにいても勇気を忘れない勇者なマモルくんなら大丈夫でしょうけどね。
やっぱり最終話は難しいです。
もう少し色々書いていたい気持ちも確かにありますし。
でも、マモルくんはチビのマモルくんから脱却して
大人のマモルくんに変身しました。
コレは小学生にも見えてしまうチビで生意気なマモルくんのお話なので
大人のマモルくんはやっぱり違うと思うんです。
もう少しこのまま小さくて可愛いままで・・と思うのは
親や大人の勝手な感情です。
子供にとっては迷惑なことでしょう。
なのでチビなマモルくんにはココでサヨナラをすることにしました。
そのうちまた大人のマモルくんにもご出演願うかもしれません。
まあ・・見捨てないでやって頂けたら幸いです。




