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マモルくんの召喚ノート  作者: 蒼乃川 水人
終章 大人。
200/201

200ページ 拉致(らち)。

 日々は平穏に流れて行った。


双子の弟妹も誕生日が来てヨチヨチと歩き出した。

体育館の管理人夫婦はよく面倒をみてくれる。

弟より妹のほうがやっぱり体育館利用者たちに興味を示すので

微妙に不安を感じないでもない。


早めに女の子らしいことを仕込んだ方がいいかもしれない。


召喚されることはだいぶ減ったがオレはなぜか他の連中より回数が多い。

召喚除けはオレの使ってるのが一番強力らしいんだけど。


時々依頼も来るので皆で手分けして受けている。

たまには師匠に引き継ぐことも有るけど大体こなせている。


学校は三年に進級して受験体制まっしぐらだ。

みんな塾とか家庭教師とか大忙しになっている。


イケメンは自主勉強会を開催している。

塾も家庭教師も無理だと言う家庭環境な連中もいるし

学力的になかなか塾の勉強でもついていけないヤツも居る。

塾とか家庭教師とかのお世話になってても勉強会に来ているヤツまでいる。


スパルタでもみんな文句も言わずに参加している。

オレもだけど。

おかげでソレナリの高校に潜り込めそうになってきた。


そんなある日その勉強会の最中に拉致らちられた。

相手は弟魔王だった。


「ガブリエラが泣いている。おまえのせいだ! 文句は受け付けない! 

来てもらうぞ!! 」


そう言って一発殴ると魔力のヒモで素早く拘束した。


イケメンは止めなかった。

「マモルくん・・こんな時期で大変なのも分かってるけどやっぱり君はもうすこし

素直になったほうがいいよ。

神官ちゃんたちみたいにね。


ガブリエラの弟君・・必ず返してくれるなら止めないよ。

コッチの始末はしておくから心配いらない。

でも必ず返してほしい。」


イケメンはオレの気持ちを見透かしてたらしい。

だけどオレは・・・


弟魔王は必ず返すと約束してオレを荷物のように担ぐと皆の前から消えた。

あのリエラの居る異世界に向かって。



 彼女は荒野のど真ん中の古びた城に居た。

荒野は昔は魔王国の中心地で勇者と魔王の一大決戦の地だったそうだ。

ほとんど草木の生えない荒れ果てた地域だった。


その古い城にリエラは引きこもっているという。


一体彼女に何があったのか・・

弟魔王も面会を拒否されているという。

お付きの者が泣きながら眠るリエラの譫言うわごとにオレの名前があったのに気が付いて

報告したのだと・・・


そっと部屋のドアをノックした。

返事は無い。

ドアにカギは掛かっていなかった。


リエラはやつれていた。

輝くような美貌はそのままにやつれていた。

オレを認めて逃げ出そうとしたけれど捕まえた。

以前ならそんなことはできなかったのに・・・


「私を見るな! マモル! 。こんな私はお前の知ってる私じゃあない! 」


体形が崩れている。

明らかに強者の体つきとは違う。

でも・・これは・・・


「なぜこうなったのか分からない。

体はどんどん重くなるし気分も良くない。

食事すら満足に入って行かない。


今ならその辺の子供にでも負けそうだ。

最強だったはずなのに・・・」


ああ・・リエラ・・それは貴女あなたのせいではないよ。

弟魔王の言う通り・・・オレのせいなんだ。

 あちゃー! ・・言いたくないけど結論はでてるよねぇ。


ちなみに彼女はマモルくんより遥かに年上です。

みためは美少女なんですけどね。


さて、困ったね・・・切りよく200ページで終わりに

したかったんですけどね。

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