149ページ プチ修学旅行
気持ちよく居眠りしてたら起こされた。
ココはバスの中。
お天気もいいので眠くなったんだ。
今日はプチ修学旅行だ。
本番は進級して中二になってからだけどその前の予行演習みたいなものだ。
一泊だし隣の県で、ほんのご近所みたいな所だけどね。
あー・・イケメン・・起きないからって殴るなよ。
なんだって起こしたんだ?
トンネルを抜けたらどーも様子がおかしい・・って?
道が無くなってる・・か。
後ろに有ったはずのトンネルの出口も見当たらない。
運転手さんは車を止めてみたものの判断に困ってる。
引率は担任と僧侶な先生で他のバスは見当たらない。
周りは草原で地平線あたりに森らしきものが見える。
その向こうは雪の乗っかってる山になっている。
う~ん・・まさかバスごと異世界に来ちゃったとか?
その判断が付かない・・だね。
飛べるのはオレだけだから起こしたのか・・やれやれ・・
まあ、偵察は必要だね。
僧侶な先生に一応言ってバスの屋根に登る。
できたら飛んでるところは見られたくないので隠蔽と
隠密を掛けて垂直に上がってみた。
バスの周りは草原、でも後方に建造物らしきものが見える。
あー・・石造りな雰囲気だね。
草原の気配を探ってみたけど小さな魔物の気配があるだけだ。
ともかく〔街〕に行ってみようということになった。
オレのクラスの連中は半数が異世界転移の経験者なので
思ったより落ち着いている。
残りの半数は訳が分からないって顔をしてるが異常事態だという事は
理解したようだ。
バスにも隠蔽と隠密をかけておいた。
ココが異世界なら怪しすぎる代物だからね。
〔街〕は城壁に囲まれていた。
壁から離れた位置に木を組んだ柵もあって〔街〕をぐるりと囲んでいた。
塀から少し離れた位置にまばらに木が生えていたのでその陰あたりに
バスを止めてもらう。
柵の一部が開いていて人やら馬車やらが通っていく。
どーやら異世界に来てしまったのは確からしい。
ともかく僧侶な先生と勇者の弟子たちで様子を見に行くことにした。
30人からの団体は目立つからね。
なんとか穏便に元の世界に帰らないと・・
異世界に修学旅行か・・プチな予行演習だったはずなんだけどなぁ。
もう少し居眠りして居たかったのにと嘆きマモルくんなのでした。
そろそろマモルくんたちも中二に進級です。
三年生は受験ですからのんびり気分は中二までですね。
さて、異世界修学旅行・・ちゃんと帰って来られますかね。
さすがに一クラス全員面倒見ろ! ってのはムチャぶりだよねぇ。
どうしたもんかねマモルくん・・




