137ページ 女子力。
体育館に行ったら美少女元魔王とゲンコツ女子が居た。
妹のことを相談してみた。
弟は勇者で妹は戦士だった。
勇者の弟は前例だらけなので何とかなるだろうとは思う。
でも妹は戦士・・・
オレの戦士のイメージは魔王さんの本体の魔王様の居るあの異世界の
脳筋騎士だもんなぁ・・
ココは女性に聞くのが一番だと思ったんだよ。
「まだ、首も座ってないのにもう将来の心配なんかしてるの?
あきれたわねぇ・・・
女の子が戦士でもいけないわけ無いと思うんだけど。
強い女の子がモテないって訳でも無いしね。
女子力が上がるようにちょっとづつでも仕込めば充分イイ女になるわよ。」
うん・・もうイケメンを捕まえちゃってるから余裕だねぇ。
「もう妹萌えとかしてるのか! 早すぎもいいとこだろ!
あきれたヤツだな。戦士のトレーニングなら別に困らんだろ。
ココには先輩がゾロゾロだからな。
ところで女子力って何だ? 」
あー・・女性が女性らしくあるための能力とかですかね。
戦士の力が強すぎたら脳筋になっちゃいそうでコワイんです。
男の脳筋は結構多いですからね。
そう珍しくも無いと思うんですけど女性が脳筋ってやっぱり
目立ち過ぎると思うんですよ。
「ほー・・女の脳筋はダメか。
オマエ以前に私の事をそう言ったよな。
私は脳筋でもよくて妹は脳筋はダメってことか? 」
しまった! ヤブヘビだった。
あー・・しっかり捕獲された上でお仕置きされましたぁ。
やっぱり元とはいえ魔王さまからは逃げられないですねぇ。
う~ん・・強すぎる女の子はやっぱり男としては敬遠したくなるよなぁ。
やっぱり妹は女子力最強にでも教育したいところだね。
美少女元魔王さまは〔脳筋〕とオレに言われたのが気になってたらしい。
あれから師匠の奥さんに相談したようで神官ちゃんと一緒に
なにやらお稽古事を始めたようだ。
何をやってるかは誰も突き止められなかった。
コワイし・・ね。
ちなみにゲンコツ女子は茶道と習字に通ってるそうだ。
『意外! 』と言ったらゲンコツが飛んできた。
ヒエー・・かすっちゃったよ。
動体視力は結構イイと思ってたんだけど。
ゲンコツを避けたら後ろからイケメンに一発張られた。
「女の子を侮辱しちゃダメだよ、マモルくん。
オレの彼女は特に! ね。」
侮辱したんじゃあないんだけどなあ・・
でもいきなりゲンコツ喰らわすかね?
おしとやかな大和撫子が!?
今でも妹は弟より元気で活発なのがオレでも分かる。
このままでいくと弟は姉に支配されちゃうかもしれない。
それだけはなんとか阻止してやらないと・・と
姉と弟の関係を今から心配しちゃうマモルくんなのでした。
多分ムダだと思うけどねえ、マモルくん。
双子の人たちって離して育てるとどことなくなんとなく
欠落感を抱いてしまうんだそうです。
当然いるハズの誰かがいない・・という・・
お腹の中でずっと一緒だったんですからねえ。
まあ、心配するのはホントは親の役目ですよね。
マモルくん・・心配し過ぎだと思うよ~。




