136ページ 召喚除けの結界。
帰還は体育館だった。
ミニ神殿があるから自分の部屋かと思ったんだけど
転移に使うのにはちょっと小さすぎると神さまに言われた。
連絡がされてたようでバイトなあの人と師匠が待っていた。
弟の召喚に巻き込まれた形なので叱られはしなかった。
まあ、相変わらずあの人は不機嫌だけど。
配置換え3日目で魔族の神さまが困ってたことを教えたら
ちょっと機嫌が直ったように見えた。
なんでそんなにあの神さまが気に喰わないんだろうねぇ。
でも・・聞けないよなぁ。
呪術でオーガに変身させてた学者さんの話をしたら師匠の顔色が変わったけど
元に戻せたということでギリギリ禁忌には触れなかったらしい。
なんだかホッとした感じがした。
師匠に送ってもらって帰宅。
事情説明はオヤジがしてくれていた。
無事に戻って来れたことでオフクロも安心したのか
そのまま倒れるように眠ってしまった。
ばぁちゃんは動転はしてなかった。
子供のころに親戚のお兄さんがそんな風に消えたのを見たことが有ったんだそうだ。
ただ・・彼は戻っては来なかった。
誰に言っても信用してもらえず諦めるより無かったと。
帰って来たことを静かに涙とともに喜んでくれた。
戻ってこなかった彼ももしかしたら生きているかもしれないと思えるから・・と。
バイトなあの人は召喚除けを渡してくれた。
魔族の神さまがくれた魔力を抑えるアクセサリーもちゃんとつけた。
オヤジにソレラの説明をしてドラゴンのチビに魔力を渡してたことも報告する。
やっと首が座りだした程度の赤ちゃんなのに勇者ってこの子には早すぎるよね。
オヤジは困った顔をして
「お前の負担が多すぎるかもしれないなぁ。
勇者さんやあの人に相談してみることにするよ。
かぁさんの負担と不安を軽くしてやりたいしな。」
結局、魔王さんと聖女な奥さんの提案で家に召喚除けの
結界を張ってくれることになった。
弟は召喚除けを持ってるので二重になるから召喚確率が減ってくれるという。
オレの家からの召喚も多分減るだろう。ありがたや。
一応妹のステータスも確認してみた。
妹は勇者ではなかった。
魔力も普通の赤ちゃんと同じだった。
制限のあるこの世界なら何もできないだろう。
でも・・・・
女の子なのに〔戦士〕だったんだよ!
どーすりゃいいんだ! コレ!
まだ赤ちゃんの妹の将来におっきな不安を抱いてしまう
マモルくんなのでした。
戦士かぁ・・女の子の戦士ねぇ・・
ゲームなら頼もしくていいんだけどなぁ。
隣の席の女の子が戦士だったらビビるかもねぇ。
まあ、まだ赤ちゃんです。
多分戦士の能力はマモルくんの世界では使わなくて済むでしょう。
ココはひとつおしとやかな女の子に教育するという方向でどうですかね?
ホントは強い戦士だけど大和撫子な妹。
あー・・イイかもしんない。
ガンバレマモルくん!
お兄ちゃん権限で彼女をおしとやかな子にするんだ!
期待しちゃうぞー!




